2025年7月12日-7月16日 蓮始開(はすはじめてひらく)
2025年7月12日から7月16日は夏‐小暑‐次候・第三十二候「蓮始開:はすはじめてひらく」です。
七十二候の考えは古代中国で発案されたものなので、仏教の思想がそこに入っていたとしても不思議ではありませんね。極楽の絵には蓮の花が書かれ、仏様が座ったり立ったりしている台座も蓮の花です。蓮の花は仏教の教えと深い結びつきがあります。
信州でお寺さんと言えば、言わずと知れた善光寺です。善光寺HPによると、毎朝「お朝事(おあさじ)」という法要があり、日の出とともに始まり7時頃に終わります。
おもしろいことに、蓮の花も日の出頃にゆっくり開き始め、昼前にはまた蕾へと戻ります。

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2025年7月7日-7月11日 温風至(あつかぜいたる)
2025年7月7日から7月11日は夏‐小暑‐初候・第三十一候「温風至:あつかぜいたる」です。
二十四節気は小暑に入りました。その名前「小」とは違い連日暑い日が続いています。「温」より「暑」い風です。今月初頭と予測されていた梅雨明けも平年通りになるのではないかとの予報です。
暑いのは人間ばかりではありません。果樹園では扇風機が大活躍中です。実は春先に使うことの多い防霜ファンです。夕方になってもまだ「暑風」です。扇風機のおかげで少しは涼しくなったでしょうか?
南信地方から桃の収穫の便りが届きました。こちら北信地方は7月後半からです。
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2025年7月1日-7月6日 半夏生(はんげしょうず)
2025年7月1日から7月6日は夏‐夏至‐末候・第三十候「半夏生:はんげしょうず」です。
半夏(はんげ)の名前は夏の半ばに花が咲くことに由来します。半夏は生薬として重宝されてきました。特に、梅雨から本格的な夏に向かうこの時期には体調を崩しがちですね。梅(第二十七候)や乃東(第二十八候)と同じです。
スーパーのチラシにおいしそうなタコの写真と「7月1日は半夏生:田に植えた稲の苗がタコの足のように大地にしっかりと根をはり、豊作となるようにとの願いから、タコを食べる習慣があったそうです」という説明がありました。
また日本各地には、半夏が生える頃までには田植えを終わらせ、厳しい夏に向かうこの時期にタコ、鯖、うどんなどを食べて栄養をつける、という風習があったようです。
信州は海から遠いので、当時タコや鯖を食す風習があったかはわかりませんが、長野県上水内郡小川村では、この時期に芋汁(たぶんとろろ汁)を食べる風習があったようです。ちなみに松代地域では、千曲川河川敷を利用した長芋の生産が有名です。またその流域は麦の生産が盛んで、農繁期には手間のかからないうどんなどの粉食が喜ばれたそうです。
田植え、麦収穫、野菜果樹と農作業に追われました。第三十候は一休みの時期を知らせています。

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2025年6月26日-6月30日 菖蒲華(あやめはなさく)
2025年6月26日から6月30日は夏‐夏至‐次候・第二十九候「菖蒲華(あやめはなさく」です。
菖蒲と書いて「あやめ」と詠ませていますが、この時期に咲くのは花菖蒲です。
花菖蒲は日本伝統の花として、古くから日本人に愛されてきました。花の色や形などの組み合わせは何と5000種もあると言われています。自治体の花としている県や市長村も多いですね。
花菖蒲は梅雨の時期にぴったりな花と言いたいところですが、今年の信州の梅雨はちょっと変ですね。6月10日に梅雨入りして数日は雨や曇りでしたが、その後は真夏日が1週間ほど続きました。今日は朝からカンカン照り、昼過ぎにはちょっと強めのにわか雨もありました。最高気温は30℃でした。まるで夏の天気のようですね。
ここの花菖蒲は5月下旬に咲きだしました。2週間ほど早い季節に戸惑っているのかもしれませんが、きれいに咲いてくれました。
気象庁は今日、梅雨明けは7月上旬と発表しました。

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2025年6月21日-6月25日 乃東枯(なつかれくさかるる)
2025年6月21日から6月25日は夏‐夏至‐初候・第二十八候「乃東枯:なつかれくさかるる」です。
第二十八候は、昼間の時間が最も長い夏至の頃に「枯れる」と言われる乃東(ナツカレクサ)を紹介しています。靭草(ウツボグサ)や夏枯草(カゴソウ)とも呼ばれます。
実は、乃東はすでに七十二候に取り上げられています。昨年の第六十四候は、乃東生(なつかれくさしょうず)でした。
乃東の枯れた花穂は、漢方薬として使われてきました。枯れる(薬になる)を待ってた人が居たのです。七十二候に二回取り上げられほど重要な薬草だったのですね。
我が家の庭の乃東は(昨年7月に軽井沢の花屋さんで購入)は、5月中旬から咲き始め、 6月初旬に満開となりました。
そして、夏至の今日は茶色の花穂が目立ってきました。枯れ始めです。

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2025年6月16日-6月20日 梅子黄(うめのみきばむ)
2025年6月16日から6月20日は夏‐芒種‐末候・第二十七候「梅子黄:うめのみきばむ」です。
芒種末候は「梅雨」の時期です。梅の実が熟す頃に降るから「梅」+「雨」なんですね。
北信地域は暑い!今日は朝からお天道様がピカピカです。長野市には熱中症厳重警戒情報が出ています。
こんな時期には「梅」からパワーをもらって、乗り切りましょう。
長野市西部の信州新町は小梅の生産地です。道の駅で「梅焼酎」を買ってきました。
第二十七候を待たずに全部飲んでしまいました^^;

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2025年6月11日-6月15日 腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)
2025年6月11日から6月15日は夏‐芒種‐次候・第二十六候「腐草為蛍:くされたるくさほたるとなる)」です。
「腐草為蛍:くされたるくさほたるとなる」とは「腐った草が蛍になる」という意味です。
蛍は土の中に掘った穴(土まゆ)の中で羽化して成虫になり、土の中から這い出してきます。幼虫でも光るので、昔の人は、光るものが土の中から出てくるのを見て、腐った葉や草が蛍になると考えていたのではないでしょうか。昔の人は自然をとても良く見ていたとも言えますね。
信州は10日に梅雨入りしました。蛍は湿度が高く曇りの日に飛び回ることが多いので、第二十六候が言っているように、蛍観賞にはいい時期ですね。
長野市周辺での蛍の見ごろは6月中旬から7月上旬頃のようですが、来週の天気予報は、ほぼ毎日晴れで気温は30℃以上、とのこと。つまり今日しかない?ちょっと雨が降っていたのですが出かけてきました。
いましたよ。3匹だけでしたけど、小雨の中一生懸命に光ってました😊
今日出かけて大正解でした✌️
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2025年6月7日 新・信州七十二候:#4冷中華麺始(ひやしちゅうかはじまる)
冷やし中華の幟や張り紙が目立ってきました。なぜかワクワクします。近くまで夏が来てると感じさせてくれます。真夏日近くまで暑くなった今日なんかは特にです。
冷やしうどん/蕎麦、冷麺などいろんな「冷たい」麺類を出すお店も増えました。
でもやっぱり「冷やし中華」なんですよね^^

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025年6月5日-6月10日 蟷螂生(かまきりしょうず)
2025年6月5日から6月10日は夏‐芒種‐初候・第二十五候「蟷螂生:かまきりしょうず」です。
二十四節気の芒種(ぼうしゅ)に入りました。芒は「のぎ」とも読まれ、稲や麦のための殻にあるトゲのことです。芒のある穀物の種を蒔く、特に日本では稲の苗を育てる時期が来た、という意味になります。
この辺(長野市南部)の田植えは5月末から始まってそろそろおしまいに近づきました。大町や白馬と比べると3週間ほど遅いですね。
第二十五候はカマキリの誕生を祝っています。カマキリはアブラムシなどを食べる益虫です。芒種の穀物が育つ時期にカマキリが登場するのは、稲や麦が害虫の被害を受けないで育ってほしい、との思いがあったのかもしれません。
4月初旬にカマキリの卵のうを見つけました。ちょうど二か月経つのですが、赤ちゃんカマキリが出てくる気配は全くありません。
ちなみにここ4年の間で一番早くカマキリを見つけたのは、2023年4月25日でした。卵から出てきたばっかりで、黄肌色が透けて生命力感満載です。超ラッキー✌️ 次に早かったのは2022年6月1日です。体の色が茶色に変わっていて、すでに生まれてから何日か経っていたようでした。
今日は6月5日です。もう既に孵化してどこかに行ってしまったのかもしれませんね。

6月
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2025年5月31日-6月4日 麦秋至(むぎのときいたる)
2025年5月31日から6月4日は夏‐小満‐末候・第二十四候「麦秋至:むぎのときいたる」です。
昨年度の第六十六候「雪下出麦:ゆきわたりてむぎのびる」は、秋口に撒いた麦が雪の中でも順調に生育していることを述べました。そしていよいよ今年第二十四候では麦が黄金色に色づき収穫の時期が近づいたことを告げています。麦の収穫を米収穫時期の秋になぞらえて「麦秋」と呼びます。
信州では、昭和の蚕産業の不況により桑の転作として麦栽培が奨励されたようです。
現在では信州全域で栽培されています。大麦と小麦のどちらも栽培されています。
この周辺、善光寺平では「ユメセイキ」の種類が多く栽培されており、6月下旬頃が収穫時期です。うどんやおやきの材料ですね。松本地域では「六条大麦」が主に栽培されています。麦味噌とか麦茶などの原料として欠かせませんね。こちらは6月上旬頃の収穫です。
信州名物蕎麦にもつなぎとして小麦粉が入っているのを知ってました?
いずれにせよ、小麦は北信地方の伝統郷土料理には欠かせません。

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2024年5月26日-5月30日 紅花栄(べにばなさかう)
2025年5月26日から5月30日は夏‐小満‐次候・第二十三候「紅花栄:べにばなさかう」です。
紅花は古くから日本人の生活と文化に大きく関わってきた植物です。日本には奈良時代に渡ってきたとされ、万葉集にも「末摘花(すえつむはな)として登場しています。江戸時代は、紅花に関する産業は一大産業でした。
紅花の種を蒔きました。今年の種は、昨年咲いた花からとって保存しておいたものです。七十二候では「紅花栄」ですが「紅花種撒:べにばなたねまく」です。
(昨年購入した)紅花の種の袋には「寒地/寒冷地では4月末から5月末までが蒔き時、7-8月が開花期」と書いてあります。
長野市(北信地方)は「寒地/寒冷地」なので、紅花が咲くにはあと一か月以上あります。楽しみにして待ちましょう。
「暖地では秋蒔きが5月中旬に,春蒔きが6月上旬に、そして温暖地の秋蒔きは6月上旬に、春蒔きは6月中旬に」ともあります。
なるほど。この時期の「紅花栄:べにばなさかう」もあるんですね。

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2025年5月21日‐5月25日 蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
2025年5月21日から5月25日は夏‐小満‐初候・第二十二候「蚕起食桑:かいこおきてくわをはむ」です。
二十四節気は小満「万物が長じて天地に道始める季節」に入りました。草や木は花を咲かせ、鳥や動物たちは新しい命を育む季節です。第二十三候では、蚕が桑を食べて大きく育っていく様子を表しています。
明治から大正にかけての信州は全国一を誇る「蚕糸王国」でしたが、昭和に入って蚕糸業が不況になるにつれ、長野県農会は桑畑を麦作に使うよう推進するようになりました。https://www.city.nagano.nagano.jp/museum/pdf/dayori/101.pdf
この辺では、もう桑「畑」は見かけません。 畑の隅っこに桑の木(一本だけ)を見つけました。真っ赤な実をつけています。
紫色になるとが食べごろの「マルベリー」ですよ😊

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2025年5月20日 新・信州七十二候:#3 竹子汁美味(たけのこじるうまし)
今年も「タケノコ汁」の時期がやってきました。北信地方のソウルフードです。
「根曲がり竹」の若芽部分とサバ(缶詰)を一緒に煮て味噌で味付けをします。味噌はもちろん信州みそです。卵とじにする方もいて、家庭ごとに違った味を楽しみます。
今年の根曲がり竹は信濃町産です。ちょっと細めですね。スーパーに出回るが遅れているそうです。
それはそうと早速「タケノコ汁」にして旬の味を頂きました。この時期ここでなきゃ食べられません😋

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2025年5月15日‐5月20日 竹笋生(たけのこしょうず)
2025年5月15日から5月20日は夏‐立夏‐末候・第二十一候「竹笋生:たけのこしょうず」です。「たけのこ」は夏の季語、そしてこの時期の旬の食べ物です。
この辺で一番早く出回るのは孟宗竹、次に淡竹(はちく)、そして根曲がり竹(実は笹の仲間)と続きます。収穫時期が少しずつずれているのがうれしいですね。
知り合いから淡竹を頂きました。今年はちょっと遅れているかなと思っていたのですが、実に見事です。
調査によれば、夏期と12月の降雨量が少ないと翌年春のタケノコの発生が非常に悪くなるとのことタケノコ – Wikipedia
来年もおいしいタケノコが食べられますように😉

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2025年5月11日 新・信州七十二候:#2 雪形告農営(ゆきがたのうのいとなみをつげる)
北アルプスの山々には、雪解けが進むと山肌に「雪形」が現れます。気象情報が発達していなかった時代には「雪形」を「人」「動物」「農作業道具」などに見立てて農作業の目安にしていました。
今年も爺ヶ岳(大町市)に現れる「種まき爺さん」に会いに行ってきました。
10日は雨の予報がでていたので、11日にしました。この日も雲が多い状況でしたが、粘って待っていると一時間程度だけですが陽が差し、「種まき爺さん」が出てきてくれました。
去年と比べると少し雪が多く残っているように見えます。稲の苗も少し小さいかな?
白馬では代搔き作業をやっていました。塩尻は田植え真っ最中だそうです。この辺(長野市南部)の田んぼでは、畔塗りが終わって水を引く準備ができたところです。

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2025年5月10日‐5月14日 蚯蚓出(みみずいずる)
2025年5月10日から5月14日は夏‐立夏‐次候・第二十候「蚯蚓出:みみずいずる」です。
第七候「蟄虫啓戸:すごもりのむしとをひらく」では、冬眠で蟄(とじこ)もっていた虫たちが戸(土)を啓(ひら)いて出てくる様子を述べましたが、「みみず」はどうやらもっと温かくないと活動しないようです。「立夏」程度の気温が必要なようです。「みみず」が、七十二候で取り上げられているのは、農業にとって重要な土つくりを手伝ってくれるとても重要な虫だからではないでしょうか。
畑を耕耘していると、スズメ、ドバト、カラス、セキレイなど様々な鳥がやってきます。掘り返したばかりの土の中のミミズを狙っています。
今朝、土の中へ頭から突っ込んでいるモズを見つけました。ミミズを捕まえようと?実は昨夜半から明け方にかけてだいぶまとまった雨が降ったので、湿った土の中がいやで出てこようとしていたミミズを狙っていたのかもしれませんね。
虫が動いたり飛び回るようになると、それを食べる生き物も活発になります。前候ではカエルが出て来ました。ツバメは子育てを始めました。

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2025年5月5日‐5月9日 蛙始鳴(かわずはじめてなく)
2025年5月5日から5月9日は夏‐立夏‐初候・第十九候「蛙始鳴:かわずはじめてなく」です。蛙のことを歌語(かご、うたことば)では「かわず」と呼びます。「かわず/かわづ」は春の季語ですが、七十二候カレンダーでは季節は夏に入りました。二ホンアマガエルは気圧の変化を感じることで、雨が降ることがわかると考えられているようです。カエルは雨が降ると鳴くって本当? – 講談社の動く図鑑MOVE|講談社 そして雨は夏の季語です。第十九候は、春から夏への入れ替わりの頃を表しているのでしょう。
今年初めてカエルを見つけたのは3月25日です。林の中の小さな沼です。アカガエルの種類です。同じ沼ですが、最近の鳴き声の主はシュレーゲルアオガエルのようです。日本固有種です。
田んぼの畔作りが始まりました。水が引かれるとカエルの合唱が始まります(^^♪
5月
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2025年4月30日‐5月4日 牡丹華(ぼたんはなさく)
2025年4月30日から5月4日は春‐穀雨‐末候・第十八候「牡丹華:ぼたんはなさく」です。第十八候は穀雨の末候で、春の最後の時期です。この時期に咲く牡丹は、春から夏に変わる目安になります。牡丹の一つの花が咲いている期間は約1週間です。暦の上とはいえ、牡丹の花が終わる頃には夏を迎えることになります。
今年も「ぼたんのお寺」として親しまれている清水寺(せいすいじ:長野市若穂)に出かけて来ました。
花が咲いていたのは一株だけ。去年も遅かったのですが、今年はさらに遅れています。途中のお宅でみつけた牡丹の花は満開!一口に牡丹と言っても様々ですね。
清水寺に向かう街道沿いには「ぼたんの里」の標識の付いた街灯が並んでいます。近くの小学校の校章は「ぼたん」のデザインです。

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2025年4月25日‐4月29日 霜止出苗(しもやみてなえいずる)
2025年4月25日から4月29日は春‐穀雨‐次候・第十七候「霜止出苗:しもやみてなえいずる)」です。温かくなり、霜も降りなくなり、(特に稲)苗が育つ頃とされています。
安曇野では田植えが始まったとのニュースがありました(4/16)。この辺(長野市南部)と比べると二ヶ月ほど早いですね。東信/上田地域の青木村では蕎麦の種蒔きが始まったそうです。どちらも標高の高い地域ですが、遅霜とか心配ないんでしょうな?
我が家の家庭菜園ではやっと耕耘作業が終わったただけです。
定番のナス、キュウリ、トマトを考えているのですが、こちらの苗植えはもうちょっと後です。“霜止みて“とは言われても、なんか心配なんですよね🤔
今日は紅花(七十二候・第二十三候)の種を蒔きました。いつもは種屋さんから買っていたのですが、今年のは昨年の花から採取したものです。苗ができたらいよいよ菜園へ移植です。

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2025年4月20日‐4月24日 葭始生(あしはじめてしょうず)
2025年4月20日から4月24日は春‐穀雨‐初候・第十六候「(あしはじめてしょうず」です。二十四節気はまた一歩進んで「穀雨」になりました。「穀雨」の雨は百穀を潤すとされ、田植えの準備の目安ともされてきました。春雨のもとで水辺の葦(葭)や水草は一斉に芽を伸ばし始めます。
千曲川周辺の葦は立ち枯れのままですが、よおーく見ると緑の葉が見えます。
立ち枯れとはいえ茎はかなり固いです。しかも茎の表面がすべすべしていて水をよくはじきます。屋根ふきの材料や葦簀(よしず)などにして使われてきた理由です。また写真のように、大きいものは全長3メートル以上に伸びるので、使い勝手が良いのでしょう。
肥料にもなるとのことで、昔は葦のような草を刈り取って水田に撒いていたそうです。川の近くの畑で、遅霜対策として野菜に葦をかぶせてあるのを見たことがあります。そのまま肥料としても使ったのでしょうか?
何しろ、“ただ”の資材がすぐそこに沢山あるのです。使わなきゃ損ですよね✌️

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2025年4月20日 新・信州七十二候:#1 走駆満春(そうまんしゅんをかける)
第27回長野マラソンが開催されました
長野マラソンは1988年長野オリンピックの開催を受けて、翌年の1999年に初開催されました。今年のエントリー数は約10,000人だそうです。
あいにく花曇りの天気で残雪の北アルプスは見えませんけど、桃や菜の花が満開で出迎えてくれました。
このブログを書いている間も走ってるんですね。
制限時間まであと一時間半^^; みんな頑張れー!

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2025年4月15日‐4月19日 虹始見(にじはじめてあらわる)
2025年4月15日から4月19日は春‐清明‐末候・第十五候「虹始見:にじはじめてあらわる」です。春が進むにつれて湿度が上がって雨が降り易くなります。第十五候では、虹という言葉で、春爛漫が故のこの時期の不安定な天気を表わしています。
どうやら昨日の夜半に雨が降ったようです。そう多くは降っていないようです。外に出て水たまりを見て知ったくらいですので。
ようやく満開になったばかりの桜ですが、雨と風のせいでだいぶ散りました。
願わくはあと数日、この週末まで持ちこたえてくれるといいんですけどね。

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2025年4月9日‐4月14日 鴻雁北(こうがんかえる)
2025年4月9日から4月14日は春‐清明‐次候・第十四候「鴻雁北:こうがんかえる」です。「鴻」や「鴻雁」はハクチョウ・カモ・ガンの種類の鳥のことです。第十四候は、冬を過ごした鳥(冬鳥)が、春になり北へ渡っていく(渡り)様子を現しています。「北」を「帰る」と読ませるのがなかなかですね^^
安曇野のコハクチョウは2月中旬に「北帰行」を始め、3月末にはいなくなりました。
今年見かけた冬鳥の数は少なかったですね。犀川のいつもの場所にも今年度は来なかったようです???
ただ種類が増えたように思います。ヒドリガモ?ホシハジロ?オオバン?その他、名前がわからないけど夏にはみかけない鳥(たぶん冬鳥)が何種類かいました。
自宅の庭にはジョウビタキとツグミが来てくれました✌️その他にも、名前を知らないけどたぶん冬鳥だろう?が何匹か来ましたね。
「渡り」と言っても海を越える鳥もいますが、国内だけを移動する、高い山から里へ移動する鳥もいます。北へ向かう鳥もいれば南からもやってきます。
あちこちで「さようなら」と「おかえり」が繰り返されています。

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2025年4月4日‐4月8日 幻鳥至(つばめきたる)
2025年4月4日から4月8日は春‐清明‐初候・第十三候「幻鳥至:つばめきたる)」です。二十四節気は「清明」に入りました。「清浄明潔」の略で,全てのものが清らかで生き生きしている」という意味です。
燕(幻鳥)、今年もやってきました!
今年初めて燕を見たのは3月29日です。犀川の上を沢山の燕が飛んでいました。100匹はいたかと思います。こんなに多くの燕が集団で飛んでいるのを見たことがなかったので大変驚きました。近くには葦原があるので、ねぐらがあるのでしょうか?燕は子供を産んでも巣にいる期間は短く、夜は集団で過ごすそうです。
ところでここ数日は小雨の日が多いですね。来週の週間予報でも雲や傘マークが出ています。
実は、この時期の雨は燕にとってはとても重要なのです。泥を壁にして巣を作るからです。乾いた土では大変ですよね。
漢代の歳時と農事を記した『四民月令』には「玄鳥巣作れば、則ち壁を塗る」とあり、人間もこの季節に燕に倣って土壁の修繕をする習慣があったことが書かれています。七十二候/玄鳥至|二十四節気と七十二候|暦生活 | 日本の季節を楽しむ暮らし

4月
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2025年3月30日‐4月3日 雷乃発声(かみなりのすなわちこえをはっす)
2025年3月30日から4月3日は春‐春分‐末候・第十二候「雷乃発声(かみなりのすなわちこえをはっす」です。第十二候は季節の変わり目の不安定な春の天気を表わしています。
「春雷」こそありませんでしたが、ここ一週間は天気の変化が激しいですね。最低気温12℃以上が続き、何と25日と27日の最高気温はそれぞれ23.4℃、28.9℃でした。そして29日と30日の朝は少しですが霙と雪でした。風もすごかったですね、28日の最大風速は14.8m/sでした。
今朝も風が強いです。芽吹いたばかりのネコヤナギやハリエンジュの木がきしきし音立てて揺れています。アカガエルの卵を見つけました。雉の姿も見かけます。あの鶯(たぶん初鳴きを聞いた)は随分上手に鳴けるようになりました。山鳩もホーホー鳴いてます。
春の野原はとてもざわざわです。

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2025年3月25日‐29日 桜始開(さくらはじめてひらく)
2025年3月25日から3月29日は春‐春分‐次候・第十一候「桜始開:さくらはじめてひらく」です。
東京での開花発表は3月24 日でした。旧暦の江戸も同じ頃だった?ようですね。
長野市の桜はまだ硬い蕾のままです。開花予想は4月7日です。
ソメイヨシノではありませんが、十月桜が三分咲です。去年より一週間ほど遅れています。
この桜は11月頃に咲いて今頃にまた咲くという面白い桜です。梅はまだ一分咲です。杏子は早いものでも数輪ほどしか咲いていません。やっぱり1~2週間遅れています。
桜の満開まではあと10日以上も待たなければなりません。まずは桜より早い梅や杏子で楽しむことにしましょう。

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2025年3月20日‐24日 雀始巣(すずめはじめてすくう)
2025年3月20日から3月24日は春‐春分‐初候・第十候「雀始巣:すずめはじめてすくう」です。春分になりました。多くの生き物にとって新たな生命が生まれる時期です。第十候「雀始巣」では文字通り、雀が巣作りを始めます。
散歩コースに木造で瓦屋根の素敵な小屋があります。小屋のほぼ同じ梁の上にいつも二羽一緒の雀がいます。つがいでしょう。巣を作るのにいい場所のようです。ムクドリもいるのですが場所の取り合いで騒がしくしています。なぜか雀とはケンカしません。
この時期には田んぼに落穂や藁が残っていて、巣つくりはもってこいです。河原にいけば枯れた葦がいっぱいで、いくつでも巣を作れそうです。春分を過ぎると増々昼の時間が長くなってきます。これまで以上に働かなければいけませんね。
あと数週間もすればツバメもやってきます。少しは材料を残しておいてください^^

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2025年3月15日‐19日 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)
2025年3月15日から3月19日は春‐啓蟄‐末候・第九候「菜虫化蝶:なむしちょうとなる」です。「菜虫」は菜の花などのアブラナ科の葉につく青虫のことで、代表的な青虫はモンシロチョウの幼虫です。「化蝶」は青虫の蛹が羽化し蝶になることです。啓蟄の末候の第九候では、蝶が飛び回るほどに温かく春本番になったことを表わしています。
モンシロチョウを見つけた菜の花畑に行ってみました。残念ながら見つけることはできませんでした。菜の花もまだ咲いていません。
昨年最も早く蝶を見つけた里山に出かけてきました。ヒオドシチョウです。実はこの蝶は成虫で越冬するので、第九候の言うこの時期の「化蝶」ではありませんが、暖かくなるこの時期に出てきて温かな枯葉や石の上とかでじっとしていることが多いので、春の蝶の代表といってもいいでしょう。でもここにもその気配は全くありませんでした。
ちなみに、今日(17日)ニホンアカガエルの卵を見つけました。去年より2週間も遅いです。
木や草・花と虫や動物の生活は全てが連動しています。今年は全部の動きが遅れているような気がします。

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2025年3月10日‐14日 桃始笑(ももはじめてさく)
2025年3月10日から3月14日は春‐啓蟄‐次候・第八候「桃始笑:ももはじめてさく)」です。「笑」には花が咲くという意味があります。花が咲くと自然と笑みがこぼれますね。第八候は、桃の花が咲くほどに温かくなった春のほのぼのとした気持ちを表わしています。
これは七十二候が作られた100年以上も前の江戸の話。北信地方の桃はまだ花芽の状態です。梅の花はやっと数個開き始めたばかり(去年と比べて10日以上も遅れています)。杏子(アンズ)の芽は膨らんできました。犀川河川敷のネコヤナギの花穂は出ていますが、昨年と比べ膨らみが小さいですね、ちょっと遅れているようです。
庭では水仙が咲きだしました。スノードロップは満開です。雪に耐えた本金盞花(ホンキンセンカ)も咲いています。

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2025年3月5日-3月9日 蟄啓啓戸(すごもりのむしとをひらく)
2025年3月5日から3月9日は春‐啓蟄‐初候「蟄啓啓戸:すごもりのむしとをひらく」です。冬眠で蟄(とじこ)もっていた虫たちが戸(土)を啓(ひら)いて出てくる様子を表わしています。
ここ数日何回か雪が降りました。そして今日は小雨です。
こんな日には虫たちは出てきませんが、そろそろ戸を啓いて起きる準備をしませんか? 魚は薄氷の下から出てきましたよ。水辺の石の下には大量の(たぶん羽化したての)ユスリカがいましたよ。「寒起こし」の土の中にはミミズがいましたよ(土の中に戻してあげました^^)。ちなみに昨年に蛙(多分ニホンアカガエル)の卵塊を見つけたのは3月3日です。今年は未だ見てません。
三寒四温といいますね。三日ほど寒い日があってその後に四日ほど温かい日が続くという意味です。本来冬の言葉ですが、ここ何回かの“候”を見てみると、まさしく言葉通リなのに驚かされます。今日は“少し”の寒、でその後は温かく、となりますか???

3月
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2025年2月28日-3月4日 草木萌動(そうもくめばえいずる)
2025年2月28日から3月4日は春‐雨水‐末候・第六候「草木萌動:そうもくめばえいずる」です。雨水末候は、雪解け水や春の温かい雨で地面が潤ってくると草木が芽吹き(萌え)始めると詠っています。
3月に入りました。気温は一気に+15.7度まで上がりました。
温かくなったなあと感じるのは、朝、まだ布団にくるまりながらさあ起きようかという時です。頭とか髪の毛とかがスース―しないんですね^^日中もズボン下(パッチ?メンズタイツ?)をはかなくても大丈夫になりました。
植物も正直です。小さな草花が咲いています。夏の暑い時期に畑の草は厄介者ですが、この時期に咲いてるのを見ると愛おしく感じてしまいます。

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2025年2月23日-2月27日 霞始靆(かすみはじめてたなびく)
2025年2月23日から2月27日は春‐雨水‐次候・第五候「霞始靆:かすみはじめてたなびく」です。霞が薄く層をなしてたなびき、遠くの景色がぼんやりとかすんで見える頃です。冬の乾燥した空気とは入れ替わって水蒸気や塵(黄砂や花粉等)が舞い始めます。第五候は春になったと述べています。
とは言え、信州は予報通りの大寒波です。雪こそありませんが、ここ数日最低気温はマイナス5度、日中も+2度程度、何と22日は日中最高気温がマイナス0.1度でした。まだ冬の乾燥状態が続いています。
ゴーッという音が頭の上から聞こえてきました。真上は真っ青な空しか見えません。そうかと思いだして、もっと先の方に目をやるとジェット機です。「冬の」乾燥した空気のため、はっきりと見えます。
音が聞こえなくなってからしばらくして、何とウグイスの鳴き声です。寒さのせいなのか若鳥なのか、鳴き方があまり上手ではありませんが、初鳴き!です。

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2025年2月18日-2月22日 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
2025年2月18日から2月22日は春‐雨水‐初候・第四候「土脉潤起:つちのしょううるおいおこる」です。雨水の初候は、あたたかな春の雨が大地を潤し植物が芽を出し始める頃、を表わしています。
数日前に降った雪は日陰に少し残っているくらいで、ほとんど溶けました。そして今日まで3回ほど小雨が降りました。畑は程よく湿っています。
日曜は天気が良かったので、1か月半ぶりに畑に出かけました。「寒起こし」です。スコップで土を掘り起こして、寒さにさらして病害虫をやっつけ(土壌消毒)ます。「寒ざらし」とも呼ばれます。昨年度末に畑の大部分は「寒起こし」を済ませたのですが、あとちょっとの残りが気になっていました。
本当は2月初旬頃の一番寒い時期に合わせるのが良いのですが、寒いと億劫になりますよね^^;
気象情報では、今週末に大寒波が来るとの予報が出ています。マイナス6度~9度が数日続くとのこと。「寒起こし」には最適なのですが、大雪になるような気がします。
自然相手では、こちらの都合ばかりとはいきません。

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2025年2月13日-2月17日 魚上氷(うおこおりをいずる)
2025年2月13日から2月17日は春‐立春‐末候・第三候「魚上氷:うおこおりをいずる」です。厚かった氷もだんだん解けてきて魚が顔を出す頃です。
ここ数日は寒波のせいでまあまあの雪が降りました。今朝は起きてみると道路が濡れていました。昨夜は雨だったようです。雪ではなく雨!
池(農業用のため池です)の半分は陽が当たらないのでまだ氷で覆われていますが、だいぶ薄くなりました。
薄氷の境めに鯉がいます。ゆう~っくりと出てきて、またゆう~っくりと氷の下に戻っていきました。
少~しずつですが春がやってきています。

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2025年2月8日-2月12日 黄鶯睍睆(うぐいすなく)
2025年2月8日から2月12日は春‐立春‐次候・第二候「黄鶯睍睆:うぐいすなく」です。
昨日(8日)は一日中雪でした。林の中は何の音もしません。やっぱりこんな日に鶯は出てきませんね。ちなみに鶯の初鳴きを聞いたのは、2022年は3月17日、2023年は3月12日、2024年は3月7日でした。あと一月です。
河原にでると、何とこんな日でも元気な生き物はいます。セキレイは尻尾を頻繁に上下に振るという得意のポーズで石の上を飛び跳ねています。川の上には冬鳥のカンムリカイツブリとコガモコガモがきちんと並んで浮いています。近づいたらすぐ飛んで行ってしまいました。数匹のカラスが川底を突っついていました。石を払ってみると蛹から孵ったばかり?の大量のユスリカが出てきました。まだ飛べないのでしょうか、雪の上をうろうろしています。
人間(私)も頑張って雪の上を歩きました^^
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2025年2月3日-2月7日 東風解凍(はるかぜこおりをとく)
2025年2月3日から2月7日は春‐立春‐初候・第一候「東風解凍:はるかぜこおりをとく」です。
気象庁は、3日に北陸地方で「春一番」が吹いたと発表しました。今季では全国初だそうです。
「春一番」は、季節が冬から春へと変わる時期に初めて吹く、温かい南寄りの風のことです。そして、東風は東から吹く風ではなく春風の総称を表わす言葉です。七十二候の第一候では、春の風が凍った大地を溶かし始めます。
さて一転、長野市の今朝(5日)は辺り一面雪景色となりました。久々に積もりました。
秋口に植えたパンジーも(この辺ではだいぶ)早咲きのスイセンも、ホンキンセンカも雪の中です。
ホンキンセンカには、厳しい寒さでも花を咲かせ続けることから「冬知らず」という別名があります。寒さにはめっぽう強く、何と耐寒温度は−15℃程度と言われています。もともと小さな花(2cmほど)ですが、真っ白な雪の間からさらにちょっとだけ見える黄色、いいですねぇ。
さて今週末はさらに寒くなる予報が出ています。このまま頑張ってほしいです。

2月
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2025年1月30日-2月2日 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
2025年1月30日から2月2日は冬‐大寒‐末候・第七十二候「鶏始乳:にわとりはじめてとやにつく)」です。「鶏が春が近いと感じ取り産卵のために鳥屋(とや:鳥小屋)に入り始める」等を表現しています。
鶏を探して養鶏場にやってきました(個人のお宅で鶏を飼育している方はもう見かけません)。元気ですねえ^^ でも大声で(いわゆる)コケコッコーと鳴いているのは3匹だけです。
鳴くのは雄だけでしかも朝だけ、自分の縄張りを主張しているという説明が多いのですが、ここでは真昼ど真ん中でも鳴いています。鳴き方も、1匹が鳴き終わると2匹目が鳴いて、そして最後は3番目と順番があるようです。それもそれぞれ違う方向から聞こえてくるので、養鶏場でも自分の領域を主張しているようです。
朝にだけ鳴くとか春を感じて...というのは今の時代では無理がありますね。 ただ、読み手の、七十二候の最後(旧暦の一年の最後)に、生命の始まりの卵から春(新しい年の始まり)を読み解くという感覚には驚嘆するばかりです。
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2025年1月25日-1月29日 水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
2025年1月25日から1月29日は冬‐大寒‐次候・第七十一候「水沢腹堅:さわみずこおりつめる」です。季節は「大寒」、沢や滝の水も凍ってしまう時期です。
今朝は放射冷却が強くキンとした感じです。この寒さいいですね^^
犀川では川霧が見られました。岸辺の波打ち際には氷が張りました。
今朝の最低気温はマイナス2.9℃です。石はもっと冷えたのでしょう。岸に何度も打ち寄せる波が石に触れて氷が成長したのではないでしょうか。
日中は7℃の予報ですが、今は太陽もいっぱいでとても暖かいです。あとちょっとしたら溶けてしまうんですね。
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2025年1月20日-1月24日 款冬華(ふきのはなさく)
2025年1月20日から1月24日は冬‐大寒‐初候・第七十候「款冬華:ふきのはなさく」です。款冬は蕗(フキ)の古名です。
大寒の入り口ですが温かいですね。昨日20日の最高気温は何と10.4℃でした。信州の3月中旬頃の陽気です。水蒸気のせいでしょうか?山は霞んで見えます。この時期は遠くの山並みまではっきりと見渡せることが多いんですけども・・・
蕗の薹(フキノトウ)が顔を出しました。
刻んで油味噌して食べました。蕾をほぐして味噌汁にふりかけてもいいですね。ちょっとばかりの“えぐみ”と香りが近い春を感じさせてくれます。
えぐみの正体はポリフェノールです。冬を越し春を迎えるために植物が蓄えたエネルギー、自然からの贈り物です。
温かいとは言っても信州地方の大寒!寒さを乗り切る活力をもらいました。

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2025年1月15日-1月19日 雉始雊(きじはじめてなく)
2025年1月15日から1月19日は冬‐小寒‐末候・第六十八九候「雉始雊:きじはじめてなく」です。雉のオスが鳴いてメスへの求愛行動をすることから、繫殖期すなわち春が近いことを現しています。
散歩コースには4匹?のオスのキジがいて、それぞれ300~400m程の縄張りを持っているようです。
今年になってからその鳴き声を聞いたのは二回だけです。信州のこの時期、求愛の時期としてはまだ早いのでしょうか?他の地域でも繁殖時期は4月頃からのようです。
あまり季節に限らずに鳴いているようにも思います。縄張り争い、それとも、人間(私^^;)が来たぞ!と、警戒してコミュニケーションをとってるのかもしれません。
やっと捕まえることができました✌️ メスのようです。
いつもはあまりにも突然にしかもすぐ近くから飛び出すので、びっくりしてしまって何もできませんでした。

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2025年1月10日-1月14日 水泉動(しみずあたたかをふくむ)
2025年1月10日から1月14日は冬‐小寒‐次候・第六十八候「水泉動:あたたかをふくむ」です。作者は凍っていた泉から流れ動き出す水の温かさから春の兆しを感じたのでしょう。
先週は日中太陽が出て温かい日が何日かありました。1週間前倒しの「水泉動」でした。
水が動くといろんなものが動きます。魚が泳いでいました。まだ幼魚です。ネコヤナギの花芽を包んでいた固く赤い芽鱗(がりん)から白い綿毛がでていました。朝の散歩もちょっと長めでしたね(^^♪
六十八候「水泉動」に近づくにつれて寒さが戻ってきました。昨日(9日)は最高気温が3.3度、今日10日は2度の予報です。今朝うっすらと細かな粒の雪が積もりました。寒いと雪の粒が小さくなります。
やはりこの時期は寒くなってくれないといけないのでしょうね、いろんな意味で
これから一番寒い「大寒」へと向かいます。
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2025年1月5日-2025年1月9日 芹乃栄(せりすなわちさかう)
2025年1月5日から1月9日は冬‐小寒‐初候・第六十七候「芹乃栄:せりすなわちさかう」です。
芹は春の七草のひとつにも数えられ、奈良時代にはすでに食用とされていたようです。
早春にいち早く芽吹くことから、その生命力を体に取り入れ無病息災を願う食材とされてきました。食材の少ないこの時期に、栄養価の高い芹は貴重なものだったのでしょう。
「競り(セリ)勝つ」など、縁起の良い食材としても人気があったようです。
野芹(ノゼリ)(たぶん)を見つけました。まだ小さいですが、十分すぎるほどの春待ち香がします。

1月