2024年7月22日から7月26日は夏‐大暑‐初候・第三十四候「桐始結花:きりはじめてはなをむすぶ」です。

桐は5月初旬には新葉に先立って咲を咲かせます。そして今の時期には緑色の果実が育っているのですが、と同時に何と既に来年の花の準備(蕾)を始めているのです。とても不思議な生態ですね。

実は「結花」は「蕾」のことを表わしているのだそうです。七十二候の編者がこの不思議さに魅せられて取り上げたとすると流石!というしかありません。凡人は、「蕾」がこの暑い夏を乗り切り厳しい北信の冬を過ごせるのかと心配するだけです^^

桐は軽く調湿性に富むことから箪笥や下駄、保存箱など私たちの日用品に幅広く使われてきました。長野県栄村の桐下駄は長野県知事指定工芸品に指定されています。栄村は長野県の最北端に位置し最大の豪雪地帯です。「蕾」はここでも大丈夫なんですね。逆に寒暖差が激しいほど年輪が詰まり美しい木目になるとのこと。

身近な日用品でありながらも日本国政府の紋章(五七の桐)など高貴なものにも使われます。こちらも不思議です。そういえは五千円新札にも描かれていますね。

2024/07/21