2025年7月1日から7月6日は夏‐夏至‐末候・第三十候「半夏生:はんげしょうず」です。

半夏(はんげ)の名前は夏の半ばに花が咲くことに由来します。半夏は生薬として重宝されてきました。特に、梅雨から本格的な夏に向かうこの時期には体調を崩しがちですね。梅(第二十七候)や乃東(第二十八候)と同じです。

スーパーのチラシにおいしそうなタコの写真と「7月1日は半夏生:田に植えた稲の苗がタコの足のように大地にしっかりと根をはり、豊作となるようにとの願いから、タコを食べる習慣があったそうです」という説明がありました。

また日本各地には、半夏が生える頃までには田植えを終わらせ、厳しい夏に向かうこの時期にタコ、鯖、うどんなどを食べて栄養をつける、という風習があったようです。

信州は海から遠いので、当時タコや鯖を食す風習があったかはわかりませんが、長野県上水内郡小川村では、この時期に芋汁(たぶんとろろ汁)を食べる風習があったようです。ちなみに松代地域では、千曲川河川敷を利用した長芋の生産が有名です。またその流域は麦の生産が盛んで、農繁期には手間のかからないうどんなどの粉食が喜ばれたそうです。

田植え、麦収穫、野菜果樹と農作業に追われました。第三十候は一休みの時期を知らせています。

2025/07/01