12月
2024年12月31日-2025年1月4日 雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)
2024年12月31日から2025年1月4日は冬‐冬至‐末候・第六十六候「雪下出麦:ゆきわたりてむぎのびる」です。
今年は少~しばかりですが雪が多めです。昨年や一昨年と暖冬が続きました。さらにその前の年は、麦畑は雪に覆われていました。今年は平年に戻ったということかもしれません。
この辺では秋に麦の種を蒔き6月初旬頃から収穫が始まります。稲の後に二毛作で麦を栽培している方もいます。
この時期は良く霜柱ができます。実際に今年初めて霜柱を見たのは12月10日でした。霜柱は麦の根を押し上げて(凍み上がり)枯らしてしまうので、麦踏(踏圧)が欠かせません。
こんな広い麦畑ではさぞかし大変だろうと…今はトラクターに取り付けたローラーでやってしまうとのこと。なるほどね😉
*****
2024年12月26日-12月30日 麋角解(さわしかつのおつる)
2024年12月26日から12月30日は冬‐冬至‐次候・第六十五候「麋角解:さわしかつのおつる」です。
「麋(さわしか)」の「角(つの)」が「解(とける、ばらばらになる)」、つまり鹿が角を落とす頃を表わしています。
「麋」とは中国の「麋鹿(ミール―)」とかヘラジカなどのトナカイの間です。いわゆる日本の鹿とは違うようです。
田んぼや畑が多いこの辺の開けた場所で鹿を見ることはありません。
鹿ではなく他の生き物を探しに犀川河川敷に行ってきました。樹木や草が生い茂っているので、動物が暮らしたり隠れたりするのに適した場所です。
いろんな足跡を見つけました。皆で集まってクリスマスパーティでもやったのでしょうか。鹿の足跡のように見えるものはイノシシの足跡です。キツネの足跡もあります。うーーん、他の動物や鳥はわかりません。
今年は、キツネに5回も出会いました(多いですね)。いつもあせってカメラを取り出している間にいなくなってしまいます。まだ写真を撮ることができてません😒
*****
2024年12月21日-12月25日 乃東生(なつかれくさしょうず)
2024年12月21日から12月25日は冬‐冬至‐初候・第六十四候「乃東生:なつかれくさしょうず」です。
「乃東(なつかれくさ)」は靭草(ウツボグサ)のことです。古くは夏枯草(カゴソウ)と呼ばれていました。七十二候では、乃東は夏至に枯れて、冬のこの時期に芽や葉を出すと言われています。
乃東生が咲いていた場所に出かけて来ました。たぶん乃東生の若葉ではないかと思います。
れから増々寒くなるこの時期に、と思うのですが。春の兆しを感じてるのでしょうね
おりしも今日は冬至。これから昼間の時間も少しづつ増えてきます。
*****
2024年12月16日-12月20日 鱖魚群(さけのうおむらがる)
2024年12月16日から12月20日は冬‐大雪‐末候・第六十三候「鱖魚群:さけのうおむらがる」です。
鱖は鮭のことです。川で生まれ海へ下り育った鮭が、産卵のため再び元の川へ戻ってくる様子を表わしています。
かつて千曲川や犀川流域は全国屈指の鮭の産地でした。長野県から新潟県を経由して日本海へ下り、そしてこの時期にまた故郷へ戻ってきていました。
最近は遡上の報告が有りませんが、新潟県と長野県の県境に近い飯山市ではサケ稚魚の放流が行われているようです。小学生と一緒に千曲川にサケの稚魚を放流します/北信建設事務所
4年後が楽しみですね。
*****
2024年12月11日-12月15日 熊蟄穴(くまあなにこもる)
2024年12月11日から12月15日は冬‐大雪‐次候・第六十二候「熊蟄穴:くまあなにこもる」です。
初雪の後は急激に寒くなりました。最低気温はマイナス、最高気温も4℃くらいの日が続いています。初氷もありました。また今朝のように、夜半に空が晴れた日は放射冷却が強くなって、曇りや雪の時よりも地表付近の温度が下がる時があります。
七十二候では熊が穴に籠って冬眠に入る時期です。
こんな日は人も家に閉じ籠って…などと考えがちですが、外歩きも楽しいです。周りの景色や雰囲気が急に変わります。熊も同じこと考えているのでしょうか。冬眠中でも暖かい日には穴から出て来ることもあるそうです。
長野市のような高海抜盆地では放射冷却が起こりやすく、これからはこんな日が多くなります。
*****
2024年12月7日-12月10日 閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)
2024年12月7日から12月10日は冬‐大雪‐初候・第六十一候「閉塞成冬:そらさむくふゆとなる」です。
12月に入りました。そして七十二候は大雪、空はどんよりと曇って雪が降りそうな気配で寒さを感じさせる頃です。
今朝は、きのうからの霙が雪になりました。この辺の平地(長野市南部)では初雪です。
ホトケノザが咲いていました。秋に芽を出し越冬して春に花を咲かせる植物です。この辺では通常では3月末頃から咲き始めます。咲く季節を間違えてしまったのでしょうか。
気象庁の発表によると、今年の秋は均気温が平年より1.97度高かったそうです。秋の3か月は過去最高を大幅更新 夏に続いて秋も観測史上1位 – ウェザーニュース これでは勘違えるのもしょうがないですね。
雪はお昼前に止みなましたが、空はまだぐずってます。
*****
2024年12月2日-12月6日 橘始黄(たちばなはじめてきばむ)
2024年12月2日から12月6日は冬‐小雪‐末候・第六十候「橘始黄:たちばなはじめてきばむ」です。
「橘」は温暖な地方の植物なので冬が厳しい信州では見かけません。
今朝は、「黄色っぽく」に色づくもので橘に代わる果実を探しながら、ちょっと遠出の散歩です。
鉢植え「レモン」のお宅では、もう家の中に入れてしまったようです。キンカンはまだ外にあります。庭で地植えの「温州?ミカン」を見つけました。うーーん!!これも温暖な地方の植物ですよね。
この辺で一番多いのはオレンジ色の柿の実です。採り忘れられたのでしょうか、あちこちに見られます。カリンの実は朝陽に照らされてほとんど黄金色です。枝も重そうです。
熟していまにも落ちそうなカリンや柿の実をみていると嬉しくなりますね。ワクワクした気分で帰ってきました。
*****
11月
2023年11月30日 新・信州七十二候 菜洗盛(おなあらいさかり)
お菜(野沢菜)の季節がやってきました。
本場野沢菜温泉村の「お菜洗い」風景が新聞やTVで紹介されるようになりました。各地では「お菜取りツアー」も始まっています。
スーパーの広告「野菜祭り」の筆頭は野沢菜です。クリスマスやおせち料理と一緒に載ってるのは信州ならではですね。
新野沢菜おやきも、もうすぐです。
*****
2024年11月27日-12月1日 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)
2024年11月27日から12月1日は冬‐小雪‐次候・第五十九候「朔風払葉:きたかぜこのはをはらう」です。
昨日(26日)はまさに木の葉が舞い上げる強い風でした。今朝方は細かな霧が漂っていましたが、今は少し晴れ間が見えてきました。
さて、気象庁は11月7日に東京地方で「木枯らし1号」が吹いたと発表しました。
長野ではいつかなと思い長野気象台の発表を探しても見つかりません。実は木枯らし1号の発表は東京地方と近畿地方のみなのだそうです。 木枯らし1号の発表はなぜ東京と近畿地方だけなの? | NHK
まあこの辺は北アルプス方面から吹く西風も寒さを運んできますので、「木枯らし1号」は他の地域よりは早くやってくるんでしょうね。
最近の日中は太陽が出ているときは外にいても温かいのですが、風が吹くとやはり11月末です。
庭の花みずきはすっかり葉を落としてしまいました。地面に落ちた赤い実をねらってモズやオナガがやってきます。
*****
2024年11月22日-11月26日 虹蔵不見(にじかくれてみえず)
2024年11月22日から11月26日は冬‐小雪‐初候・第五十八候「虹蔵不見:にじかくれてみえず」です。
虹が出るには雨と光が必要です。小雪の季節になって雨がみぞれや雪に代わり太陽の光も弱くなると、虹が出ることが少なくなります。「虹がお蔵にかくれてしまって見えなくなる」は、これからの天候を表現しています。
そんな中、虹です😮
低く差し込んだ朝陽と山際の薄い霧が、虹のできる条件に好都合だったのかもしれません。残念ながらすぐ消えてしまいました。
いよいよ冬の天気に近づきますが、こんな冬の虹ができるのならそれもいいかな。
*****
2024年11月17日-11月21日 金盞香(きんせんかさく)
2024年11月17日から11月21日は冬‐立冬‐末候・第五十七候「金盞香:きんせんかさく」です。
「金盞(きんせん)」とは「水仙」のことです。そして「香」は訓読みで「か」と読みます。「水仙」の「香(か)」がして花が「咲」いたのを知る」と詠むといい感じです。
日本水仙の中には12月中に咲くのもあるようですが、信州ではやはり春の花ですね。でももうその準備をしているんですよ。葉が顔をのぞかせています。
信州の冬を無事に越して春にいい香りの花を咲かせてくださいね。
*****
2024年11月12日-11月16日 地始凍(ちはじめてこおる)
2024年11月12日から11月16日は冬‐立冬‐次候・第五十六候「地始凍:ちはじめてこおる」です。
いかにも「立冬」らしい表現です。これからは夜半に晴れて風が弱い日が多くなって「放射冷却」が起こり易くなります。ますます地表が冷たくなります。
8日には初霜そして周辺の高い山(志賀高原、飯縄山、高妻山など)には初冠雪がありました。
あわてて里芋の収穫行いました(霜が降りる前がいいそうです)。ちょっと遅れてしまいましたね。サヤエンドウ、ホウレンソウ、ハクサイには霜よけネットを被せました。サヤエンドウは苗が冬を越すと丈夫に育つのでこの時期に種を蒔きます。
小さな家庭菜園ですが結構大変な仕事です。何とか日中の温かいうちに終わすことができました(^^♪
*****
2024年11月7日-11月11日 山茶始開(つばきはじめてひらく
2024年11月7日から11月11日は冬‐立冬‐初候・第五十五候「山茶始開:つばきはじめてひらく」です。
二十四節気では「立冬」に入りました。暦に合わせるかのように気温は5℃まで下がりました。北風がすごく、陽ざしの割に寒く感じます。ファンヒーターや電気カーペットは既にONです。
「つばき」といえば「椿」を思い浮かべますが、「椿」は冬から春にかけての花です。第五十五候の「つばき」は「「山茶花:サザンカ」ではないでしょうか。まさにこの頃から咲きはじめます。
散歩コースの「いつもの山茶花」は他より先に咲きます。一部は既に散り始めています。他の山茶花より先に冬始まりを知らせてくれます。
*****
2024年11月2日-11月6日 楓蔦黄(もみじつたきばむ)
2024年11月2日から11月6日は秋‐霜降‐末候・第五十四候「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」です。11月にはいりました。「霜降」も末候です。
七十二候ではカエデやツタが色づく季節ですが、周辺の里山は未だ先のようです。10月暑かったせいでしょうか。
長野地方気象台によると、長野市の10月の平均気温は平年より3.1度高く、同月としての最高を更新したとのことです。
今朝3日の最低気温は13.6℃。厚手の長袖にしましたが、木々はまだ温かいと感じているのでしょう。葉が衣替えをして色づくには8℃を下回るくらいの気温がいいとのことです。(紅葉の色づきに必要な条件「8℃」とは?(気象予報士 日直主任 2022年11月04日) – 日本気象協会 tenki.jp)
明日4日の最低気温の予報はまさに8℃、その後も今週は“色づき条件”を下回る日が続くようです。今週土日が紅葉の見どころになりそうです。
*****
2024年11月1日 新・信州七十二候 新蕎麦食(しんそばしょくす)
さあ新蕎麦の季節です。
蕎麦の名所、戸隠(長野市)に出かけてきました。
頂いた蕎麦は、今日の午前中「戸隠神社 宝光社」で行われた「新そば献納祭」で戸隠の神様へ献納されたそば粉で打った「献納そば」です!豊かな実りへの感謝と来年への祈願がこめられています。
お腹一杯はもちろん心も満たされて帰ってきました。
*****
10月
2024年10月28日-11月1日 霎時施 (こさめときどきふる)
2024年10月28日から11月1日は秋‐霜降‐次候・第五十三候「霎時施 :こさめときどきふる」です。
まるで七十二候に合わせたかのように、今朝は降ったりやんだりの時雨(しぐれ)、「霎時施」は秋時雨のことです。
「雨水」の第四候では凍っていた大地が溶け始め、「穀雨」の第17十七候では草木が燃え始め農作業の時期に入っていきました。そして稲刈りは一か月ほど前に終わりました。
これからはリンゴの収穫が本格化します。その後は白菜そして野沢菜を収穫したら、いよいよ外での農作業は終了です。
秋は一雨ごとに気温が一度さがる(一雨一度)と言われていて徐々に冷え込んできます。
*****
2024年10月23日-10月27日 霜始降 (しもはじめてふる)
2024年10月23日から10月27日は秋‐霜降‐初候・第五十二候「霜始降 :しもはじめてふる」です。
例年の、この辺(長野市南部)の初霜は11月中旬頃です。そして、何と今朝6時の気温は20℃!起きたときに温かいなあと感じた通リでした。一週間予報の最低気温は15℃前後が続きます。霜の降りる気温ではないですね。
実は霜は野菜の収穫時期のサインになります。サツマイモの収穫は遅くとも霜が降る前に収穫したほうが良いとのことで、10日前ほど前に収穫を終えました(ちょっと早かったかな)。サトイモは霜が降りる「直前」がベストなようです。野沢菜は二三回霜に当てると味が良くなると言います。まだしばらくはほっときましょう。
七十二候は、今のように気象予測や情報が発達していなかった時代には農作業の際の目安となっていました。ただ今朝のように例年と大きく違う状況が続くと、うーーんどうなのかなあ。
*****
2024年10月18日-10月22日 蟋蟀在戸 (きりぎりすとにあり)
2024年10月18日から10月22日は秋‐寒露‐末候・第五十一候「蟋蟀在戸:きりぎりすとにあり」です。
寒露も末候となり、朝方はだいぶ涼しくなってきました。さすがにキリギリスや他の虫たちの声はだいぶ小さくはなりました。そろそろ鳴き納めでしょうか?
バッタの中で、(寒くなる)一番最後まで目にするのはコオロギですね(昔はコオロギのこともキリギリスと呼んでいたようです)。とはいっても、穏やかで温かい秋日和の日でさえ落ち葉の下に隠れてじっとしているので、すぐには見つかりません。捕まえようとして落ち葉を裏返ししている間に逃げてしまいます。
そういえば、我が家には毎年何回かカマキリが顔を出しますが、今年は見ていません。
その代わり?歩道を横切っているカマキリを見つけました。こちらは動きが遅くて簡単に捕まえられます ^o^/
*****
2024年10月13日-10月17日 菊花開(きくのはなひらく)
2024年10月13日から10月17日は秋‐寒露‐次候・第五十候「菊花開:きくのはなひらく」です。
「菊」は皇室の紋章ですね。「葵」の紋は江戸幕府が使用した一方、菊花紋の使用は自由とされたため一般庶民にも浸透し、キク科の図案を用いた沸かしや仏具などの飾り金具が作られるなど各地に広まったそうです(菊花紋章 – Wikipedia)。そういえば善光寺の本堂内陣の天井には菊花紋が天井一杯に描かれています。
我が家の(食用)菊は咲き始めです。昨年の満開時期は10月末でしたから、あと二週間ちょっと待ってください。
その頃になると全国でも菊品評会等が開催されます。善光寺境内内の公園でも毎年菊花展覧会が開かれます。
*****/
2024年10月8日-10月12日 鴻雁来(こうがんきたる)
2024年10月28日から10月2日は秋‐寒露‐初候・第四十九候「鴻雁来:こうがんきたる」です。
ツバメが暖かい地域に戻っていった後には冬鳥がやってきます。
信州では安曇野白鳥湖や御法田遊水池のコハクチョウが有名ですね。初飛来日は例年10月中旬以降です。
この辺の犀川で見られるのはカモ類が多いです。
季節は二十四節気の寒露ですが、名前ほどではありません。今日(9日)の気温は19℃まで上がる予報です。冬鳥には暑いくらいですね。冬鳥が飛来してくるシベリア東部の今日の気温は0°以下の所もあるようです(https://tenki.jp/world/1/145/28722/)。
ひょっとしたらもう既に避暑地を離れて日本に来る途中のどこかで一休みしているのかもしれませんね♪
*****
2024年10月3日-10月7日 水始涸(みずはじめてかるる)
2024年10月3日から10月7日は秋‐秋分‐末候・第四十八候「水始涸:みすはじめてかるる」です。
稲作が盛んな現代の日本では、水田の水を涸らして稲刈りに備える頃と解釈するのがいいのかなと思います。夏の陽気が衰退していく中で水も涸れ始めるという、秋分の頃の情景を表しているという説もあるようです。
さて、稲刈りの時には人や機械が作業をしやすいように、落水(おとしみず)をしっかりやって田んぼの水を抜いて土を乾かす必要があります。
実は、秋分の初候「雷乃収声」となってからは雷がぴたりと止んで雨はほとんど降っていません。稲刈りは9月末までにはほぼ終わりました。稲穂の乾燥には良い天気が続きました。
家庭菜園に秋野菜の種を蒔きました。こちらは雨が欲しいところですが、うまくいかないものですね^^
*****
9月
2024年9月28日-10月2日 蟄虫胚戸 (むしかくれてとをふさぐ)
2024年9月28日から10月2日は秋‐秋分‐次候・第四十七候「蟄虫胚戸:むしかくれてとをふさぐ)」です。
「胚」には物事の「はじめ、きざし」、「蟄」には「かくれる、とじこもる」という意味があります。夏の虫たちは深まりゆく秋のきざし(胚)を感じとって、戸を塞いで土の中にかくれて(蟄)しまおうとしています。
でものんびり屋の虫もいますよね。
散歩中の河原でバッタを見つけました。庭で草刈りの最中にコオロギとカエルが一緒に出てきてくれました。
カエルは冬眠して冬を越すことができますが、バッタやコオロギは卵で次の世代に命を渡します。
ここ一週間の気温、最大値は33.1°最小値15.1°そして日平均気温の一週間平均値は22.2°です。
土の中にかくれてしまうにはまだ早いですね。
*****
2024年9月22日-9月27日 雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)
2024年9月22日から9月27日は秋‐秋分‐初候・第四十六候「雷乃収声:かみなりすなわちこえをおさむ」です。「収」には「おさめる、おさまる」の意味があります。「声」は「(雷の)音」、つまり、雷の季節が終わりを迎えたました。雷の季節が始まったのは、春分末候・第十二候雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)でした。
今この時期の雷ですが夏の雷とは違う感じがします。
暑い夏には夕方近くが多かったですね。空が一気に曇って急激な雨と一緒に閃光が見え雷鳴もすぐ近くで起こりました。この時期の雷は夜中から明け方にかけて多いようです。空全体が光ります。たぶん全天を覆っている雲の中で雷が起こっているためでしょう。閃光本体は見えません。音も時間がたってから控えめに^^遠くから聞こえてきます。
“稲”光と書くように、稲が実るころに雷が多いと豊作になる、と言われています。このあたりは稲刈り真っ最中です!
*****
2024年9月17日-9月21日 玄鳥去(つばめさる)
2024年9月17日から9月21日は秋‐白露‐末候・第四十五候「玄鳥去:つばめさる」です。
ツバメは夏鳥で日本で産卵して子育てをします。ついこの前まで子ツバメがいたと思っていたのですが、巣はもう空っぽです。飛び回ってもいません。既に東南アジアなどの温かい地域へ旅立った(渡り)のでしょうか?
実は渡りをやるのはもうちょっと後、9月末から10月初頭の頃です。それまでは親も子も一緒になって、アシ原などので集団で過ごします。スズメのお宿ならぬツバメのお宿ということですかね。ちなみにツバメはスズメ目に分類されます。
犀川の河川敷にはアシなどの「しげみ」はあるのですが「原」と呼ぶには小さいですね。千曲川流域にはいくつかツバメのお宿があるようです。
ツバメは春先に現れ秋にはいなくなる、季節感のある鳥ですね。家の軒下に巣を作ることが多いので、人間にとっては親しみのある鳥です。そんなところから七十二候に登場したのではないかと思います。
*****
2024年9月12日-9月16日 鶺鴒鳴 (せきれいなく)
2024年9月12日から9月16日は秋‐白露‐次候・第四十四候「鶺鴒鳴:せきれいなく」です。
鶺鴒は古事記にも出て来る鳥で、日本では古くから親しまれてきた鳥です。
一年中見られる鳥ですが、その甲高く鋭い声は白露の澄んだ秋空にぴったり、といいたいところですが、白露に入ってから今日まですべてが真夏日(気温30℃以上)でした。
そんなせいか?いつもの犀川河川敷の散歩コースでは、ここ数日鶺鴒の姿が見えませんでした。
やっと昨日はつがい(たぶん)一緒で来てくれました。
近づくとちょっと先に離れまた近づくと離れを繰り返して、遠くまで逃げようとしません。尾を上下に動かしながら、こっちだよ、と道案内をしてくれます。お(尾)招き!
*****
2024年9月7日から9月11日は秋‐白露‐初候・第四十三候「草露白:くさのつゆしろし」です。
二十四節気では白露(はくろ)になりました。「しらつゆ」という読み方もあります。第四十三候は、草や木の葉の上についた露が白く見える様子を表わしています。
気温が下がると大気中の水蒸気が凝結して細かな水滴となります。これが朝露、草や木の葉の表面についた草露の正体です。
朝方はだいぶ涼しく感じるようになりました。気温が一番下がるのは太陽が顔を出す直前です。窓を開けて寝ていて、起きたときはブランケットに包まっていた、なんてことがありますよね。
「白露」の次は「秋分」。長野盆地では、これから増々放射冷却が起こりやすくなります。「辺り一面」が露白になります。
*****
2024年9月2日-9月6日 禾乃登(こくのものすなわちみのる)
2024年9月2日から9月6日は秋‐処暑‐末候・第四十二候「禾乃登:こくのものすなわちみのる」です。
こくのもの(穀物)と言えば、日本人にとってはやっぱりお米ですね。食料としてはもちろんですが、文化や伝統の形成に深く関わってきました。
ところが最近ここ数週間、お米が手に入らないのだそうです。
理由の一つとして、インバウンドで外国からの旅行者が日本食の消費量を増やしたのではないか、とのこと。
日本のお米のおいしさに気づいてしまいましたね^^でもそんなに食べたの?
ところで、台風10号が8月29日鹿児島県に上陸しました。幸いにも長野県内での目立った被害はなかったようです。
周辺田んぼの稲は元気に育っています。でもまだまだ油断できません。9月は上陸する台風が多い月です(台風の厄日? 今日は雑節「二百十日」 立春から210日目 – ウェザーニュース (weathernews.jp))
この辺で新米が出回るのは10月に入ってからですね。おなかをすかせて待ってましょう。
*****
8月
2024年8月28日-9月1日 天地始粛(てんちはじめてさむし)
2024年8月28日から9月1日は秋‐処暑‐次候・第四十一候「天地始粛:てんちはじめてさむし」です。
二十四節気は処暑(しょしょ)です。暑さがおさまる頃を表現していますが…
“処”には“来て止まる”“その場にとどまる”“おちつかせる”などの意味があります。“暑さがとどまったままでまだ暑い”となるのか、それとも“落ち着いてきて涼しくなる”のでしょうか?
第四十一候の意味は”天”も“地”やっと寒くなり始めた、ということです。“粛”は“つつしむ”の意味があるようです。“暑さがつつしむ”、すなわち“涼しくなっていく・寒くなっていく”のでしょうか?
確かにツンツンと刺すような太陽の強さはなくなりました。虫の音も聞こえてきましたね。夏が過ぎていく感じがします。
とは言え、残暑やっぱりしんどいなあ、が実感ですね。暑さ疲れの他にも、冷房疲れ、旅行疲れ、宿題疲れ、などもありそうです。冷えたビールを飲み過ぎたなんてことも….ですね^^
心配なのは最近の温暖化による猛暑の生態系や生活様式への影響です。七十二候はそれぞれの年代ごとに自然や生活様式に合うように改編がなされてきました。100年以上も前と比べること自体意味無理なことかもしれませんが、これからも季節の移り変わりを楽しむことができれればいいですね。
*****
2024年8月22日-8月27日 綿柎開(わたのはなしべひらく)
2024年8月22日から8月27日は秋‐処暑‐末候・第四十候「綿柎開:わたのはなしべひらく)」です。
木綿をつつむ柎(はなしべ)がはじけて綿が現れる頃です。
綿は江戸時代に庶民の間で爆発的に普及しました。
信州でも、冬の防寒具の定番「ちゃんちゃんこ」の材料として重宝がられました。昔は、木綿と売り物にならない残りのお蚕の繭で作った真綿を古着に詰めて作ったそうです。
「ちゃんちゃんこ」、現在でも手芸愛好家を中心に人気が高いですね。
信濃の国(現 長野県))には既に慶長の時代には綿屋があったようです。江戸時代の北信地方には「善光寺木綿」と呼ばれる特産品がありました。
*****
2024年8月17日-8月21日 蒙霧升降(ふかきりまとう)
2024年8月17日から8月21日は秋‐立秋‐末候・第三十九候「蒙霧升降:ふかきりまとう」です。
七十二候ではあたりに濃い霧が立ち込める時期となりました。
立秋の末候ですが日中も夜もはまだ暑いです。明け方涼しいときはありますが、まだ窓を開けっぱなしで寝ています。夕刻に雨が降ることも多いいです(盛夏っぽい?)。
長野市は山間部盆地では、雨が降った後に再蒸発して発生する雲霧や放射冷却による放射霧などが出やすいとされています。
*****
2024年8月12日-8月16日 寒蝉鳴(ひぐらしなく)
2024年8月12日から8月16日は秋‐立秋‐次候・第三十八候「寒蝉鳴:ひぐらしなく」です。
寒蝉と書いてヒグラシと読みますが、ほかにも日暮、晩蝉などとも書きます。日暮時に甲高い鳴き声を聞くと、盛夏を過ぎていよいよ秋がやってきているような気になります。
蝉はお寺や神社が似合いますね。
おりしもお盆の時期です。
晩に迎え火を焚いてご先祖様を迎えます。仏壇にはお迎え用の精霊馬とお帰り用の精霊牛を飾りました。馬に乗ってなるべく早くおいでください、そして牛に乗ってなるべくゆっくりとお帰りください。
*****
2024年8月7日-8月11日 涼風至(すずかぜいたる)
2024年8月7日から8月11日は秋‐立秋‐初候・第三十七候「涼風至:すずかぜいたる」です。
旧暦カレンダーでは立秋に入りました。涼しい風が吹き始める頃とされています。
うーーーん、、、実際にはこの頃が一番暑いですね。
仕事で霧ヶ峰高原(長野県に出かけるチャンスがありました。
HPによると(霧ヶ峰高原観光サイト 霧ヶ峰へ行こう | 諏訪観光協会 公式 (suwakanko.jp))、「霧ケ峰高原の標高は1600mで、8月の平均気温は19.8℃です。高原には、明け方の上昇気流によって、水蒸気を多く含んだ空気が諏訪湖から運ばれてきます。気温は100m上昇するごとに0.6度低下していくため、諏訪湖よりも1,000m高地にある霧ヶ峰では、湖上より6度気温が低くなります。このため、急激に冷やされた水蒸気が凝結し、霧が発生します」とありました。
霧ケ峰高原の後に諏訪湖にも寄ってきましたが、なるほどこちらは蒸し暑い。
長野市は標高350mですから海浜近くの都市と比べて2度ほどは涼しいのかな、など思いつつ平地(長野市)に戻ってきました。やっぱり暑いですね^^;
*****
024年8月2日-8月6日 大雨時行(たいうときどきふる)
2024年8月2日から8月6日は夏‐大暑‐末候・第三十六候「大雨時行:たいうときどきふる」です。
入道雲が湧き突然大雨が降ったかと思うとすぐ止んで行ってしまう夏独特の雨です。
俳句の季語には雨が多いですよね。大暑の季語には「驟雨(しゅうう/突然に降り出す大雨)」があります。山口誓子は「地下鉄道驟雨に濡れしひと乗り来る」と詠みました。
さてこの大雨、俳句に詠われる程度であればいいのですが、時として土砂災害や洪水を発生させることもあります。長野県は、その地形上、雨による土砂崩れや洪水が発生しやすいと言われています。
晴れた日なのに犀川(長野市)の水が濁っていることがあります。上流域の北アルプスや松本、安曇野などで降った雨が時間をおいて下流域へと流れて来るからです。流域には川の両側が急斜面の山となっている場所もあり、雨と山の土砂を一層集めることにもなります。
100㎞以上も離れた場所の天気が下流域に影響を与えるなんて、自然のすごさを感じます。
*****
7月
2024年7月27日-8月1日 土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)
2024年7月27日から8月1日は夏‐大暑‐次候・第三十五候「土潤溽暑:つちうるおうてむしあつし」です。
土が潤って蒸し暑くなる時期です。
気象庁は長野県の梅雨明け(7月18日)を発表しました。平年より1日早く昨年より4日早いとのことです。とは言え、信州の夏空といえるような日はまだですね。昨日は久々の晴れ、夕方から夜半にかけて雷。少しずつ夏の気象に向かっています。
いつもの散歩。土が柔らかいですね。ジーンズの裾も潤ってしまいました^^;
*****
2024年7月22日-7月26日 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)
2024年7月22日から7月26日は夏‐大暑‐初候・第三十四候「桐始結花:きりはじめてはなをむすぶ」です。
桐は5月初旬には新葉に先立って咲を咲かせます。そして今の時期には緑色の果実が育っているのですが、と同時に何と既に来年の花の準備(蕾)を始めているのです。とても不思議な生態ですね。
実は「結花」は「蕾」のことを表わしているのだそうです。七十二候の編者がこの不思議さに魅せられて取り上げたとすると流石!というしかありません。凡人は、「蕾」がこの暑い夏を乗り切り厳しい北信の冬を過ごせるのかと心配するだけです^^
桐は軽く調湿性に富むことから箪笥や下駄、保存箱など私たちの日用品に幅広く使われてきました。長野県栄村の桐下駄は長野県知事指定工芸品に指定されています。栄村は長野県の最北端に位置し最大の豪雪地帯です。「蕾」はここでも大丈夫なんですね。逆に寒暖差が激しいほど年輪が詰まり美しい木目になるとのこと。
身近な日用品でありながらも日本国政府の紋章(五七の桐)など高貴なものにも使われます。こちらも不思議です。そういえは五千円新札にも描かれていますね。
*****
2024年7月17日-7月21日 鷹乃学習(たかすなわちがくしゅうす)
2024年7月17日から7月21日は夏‐小暑‐末候・第三十三候「鷹乃学習:たかすなわちがくしゅうす」です。
鷹の幼鳥が飛ぶことを覚える頃とされています。鷹に限らず全ての生き物が巣立ちの準備をする季節です。では、旧暦ではなぜ鷹だけが採り上げられているのでしょうか。
鷹は昔から人に身近な存在だったようです。例えば、初夢に見ると縁起がいいものに鷹が出てきます。「一富士、二鷹、三なすび」などと言いますね。他にも色んなことわざや言い伝えに鷹が出て来ます。
江戸時代の殿様は鷹狩を楽しみました。この頃の鷹狩は、食料の確保というよりも政治絡みの接待行事、遊びやスポーツのような存在だったようです。
松代藩(現 長野市松代町)初代藩主の真田信之も鷹狩を好みました。これにちなみ放鷹(ほうよう)の行事が松代城や真田邸などでほぼ毎年行われています(写真はちょっと前のものです)。
ところで、我が家の家庭菜園ではなすび(茄子)が採れ始めました^^
*****
2024年7月12日-7月16日 蓮始開(はすはじめてひらく)
2024年7月12日から7月16日は夏‐小暑‐次候・第三十二候「蓮始開:はすはじめてひらく」です。
善光寺大勧進の入り口に蓮の池があります。今年も「大賀蓮(オオガハス)」とよばれる古代蓮が見事な花を咲かせました。
ハスは仏教では極楽の花とされてきました。
蓮の花はその蕾が日の出とともにゆっくり開き始め午前中には蕾へと戻ります。満開に開いた蓮の花を観賞するのは朝7~9時頃がお薦めです。
善光寺では、毎朝「お朝事(おあさじ)」という善光寺のすべての僧侶が参加して行われる法要があります。善光寺HPによると日の出とともに始まるとあります。読経が済むと「お数珠頂戴」があり、朝の法要が一通り終わるのは7時頃です。その後はゆっくりと蓮の池へと行かれてはいかがでしょうか?
蓮は、きっとその花を満開にして迎えてくれますよ。
*****
2024年7月6日-7月11日 温風至(あつかぜいたる)
2024年7月6日から7月11日は夏‐小暑‐初候・第三十一候「温風至:あつかぜいたる」です。
七十二候では「温かく感じられる程度の爽やかな南風が吹く小暑の時期になりました」ですが・・・まだ梅雨の蒸し蒸しが続く北信地方です。爽やかなというよりもモワッとした感じですね。梅雨明けは7月22日頃とされています。
今年の梅雨はしとしと一日中降り続くというのではないようです。夕方あるいは夜半から明け方まで少し強めに降って日中は晴天になることが多いですね。
日曜菜園の野菜は喜んでいます。ここ数日で一気に成長しました。周りの草ものびてきたので一時間ほど草取りをしました。朝一番だったのですが汗びっしょりです。
*****
2024年7月1日-7月5日 半夏生(はんげしょうず)
6月末まで、田んぼ畝つくり、苗つくり、田植えへと続きました。二毛作をやっている方も多く、麦や玉葱の収穫後に田植えと忙しくしました。果樹栽培でも受粉・摘果・袋掛けなどの作業に追われました。昔は養蚕もやってました。
初夏へ向かうこの梅雨の時期の作業は一層疲れを感じさせます。農作業一息つきたいところですが、第三十候がその時期を知らせています。
「半夏生」には、半夏(カラスビジャク(烏柄杓))が生える頃までには田植えを終わらせ、その後はちょっとのんびりしてこれからの厳しい夏に向かって体力をつけましょうの意味が含まれています。日本各地には、この時期にタコ、鯖、うどんなどを食べて栄養をつける、という風習があるようです。
そういえば、七十二候でもこの時期は「梅子黄」「乃東」「半夏」と体に良いとされる食材や生薬の材料が続きましたね。
*****
6月
2024年6月26日-6月30日 菖蒲華(あやめはなさく)
2024年6月26日から6月30日は夏‐夏至‐次候・第二十九候「菖蒲華:あやめはなさく」です。
菖蒲と書いて「あやめ」と詠ませていますが、この時期に咲くのは花菖蒲のことのようです。端午の節句のときの菖蒲でもありません。
花菖蒲は日本固有種の植物です。そのせいか古くから日本人に愛されてきました。江戸時代には多くの改良が試みられたそうです。花の色や形などの組み合わせは何と5000種もあると言われています。(出典)東京花菖蒲会「花菖蒲について」
関東甲信越地方は梅雨入りしました(6月21日)。花菖蒲は梅雨の時期にぴったりと言いたいところですが、暑さが続いたせいか、ほとんど咲き終わってしまいました。
*****
2024年6月21日-6月25日 乃東枯(なつかれくさかるる)
2024年6月21日から6月25日は夏‐夏至‐初候・第二十八候「乃東枯:なつかれくさかるる」です。
二十四節気の夏至を迎えました。一年の中で昼間の時間が最も長い時期ですね。ところがこの時期に「枯れる」と言われる植物があります。
靭草(ウツボグサ)です。乃東(ナツカレクサ)は夏枯草(カゴソウ)という花の古い名称です。現在の植物名にはウツボグサやカゴソウが使われます。
昨年見つけた里山に登ってきました。
未だ咲いている(紫色)のもありますが殆どは咲き終わりました。花が咲き終わると褐色になって垂れ下がります。花穂全体が枯れて褐色の筒状のものがまさに「乃東枯」です。
靭草は生薬として利用されてきました。暦に書き込むことで、生薬として利用できる摘花のタイミングを逃さないようにしたのかもしれませんね。
*****
2024年6月16日-6月20日 梅子黄(うめのみきばむ)
2024年6月16日から6月20日は夏‐芒種‐末候・第二十七候「梅子黄:うめのみきばむ」です。
青い梅が熟して黄色に色づき始める季節です。「梅雨」は梅の実が熟す頃に降る頃の長雨のことですが、今年の梅雨入りは6月20日頃と予想されています(去年より12日遅い)。
6月6日が「 梅の日 」なのを知ってましたか?天文14年4月17日(現在の6月6日)に賀茂神社の例祭に梅が献上された故事に由来するそうです。紀州梅の会のHPには「梅の日」には、みんなで梅を食べましょう、と書いてありました^^
これから増々蒸し暑くなります。しかも6月は祝日がありません。梅雨のこの時期は疲れがたまってくる頃です。梅からパワーをもらって元気に過ごしたいですね。
長野市西部の信州新町は北信地方一の小梅の生産地です。道の駅では梅ワインや信州新町梅ワインや梅スパークリングワインも販売しているそうですよ。
*****
2024年6月10日‐6月15日 腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)
2024年6月10日から6月15日は夏‐芒種‐次候・第二十六候「腐草為蛍:くされたるくさほたるとなる」です。
そろそろ蛍が飛び交う季節です。でもどうして「腐った草が蛍になる」のでしょうか。
ホタルの幼虫が水中から陸に上がってからは、土の中に掘った穴(土まゆ)の中で羽化して成虫になります。その後、土の中から這い出してきて、近くの草の葉や茎まで歩いていいきます。
江戸時代の人たちは、その様子を見て、蒸れて腐った葉や草が蛍になると考えていたのではないでしょうか。ある意味では、非常によく観察していたと言えるかもしれませんね。
「腐草」を「くちくさ」と読むと蛍の意味にもなるそうです。
近くの小学校で蛍の幼虫を放流しています(4月11日)。様子を見に出かけました。
昨日(6月11日)、光っていたのは一匹だけでした。とは言えうれしい!見に来ていた方が「雨が降るといっぱい出てくるんだけどね」と言ってました。
昨日の最高気温は30度・湿度31%、今日も30度を超す予報が出ています。傘マークは16日まで待たなければなりません。
この辺では田植えもほとんど終わりました。田んぼも「腐草」も雨を待っていますよ。
*****
2024年6月5日-6月9日 蟷螂生(かまきりしょうず)
2024年6月5日から6月9日は夏‐芒種‐初候・第二十五候「蟷螂生:かまきりしょうず」です。
二十四節気の芒種(ぼうしゅ)に入りました。
芒は「のぎ」とも読まれ、稲や麦のための殻にあるトゲのことです。芒のある穀物の種を蒔く、特に日本では稲の苗を育てる時期という意味になります。
この辺(長野市南部)でもようやく田植えが始まりました。大町や白馬と比べると3週間ほど遅いですね。
散歩途中にカマキリの卵のうを見つけました。既に赤ちゃんは生まれてしまったようです。二十五候より一週間ほど?早かったようです。
アブラムシなどを食べる益虫です。我が家の家庭菜園にも来てほしいですね^^
*****
2024年6月5日 新・信州七十二候 冷中華麺始(ひやしちゅうかはじまる)
冷やし中華の幟や張り紙が目立ってきました。なぜかワクワクします。近くまで夏が来てると感じさせてくれます。
それに第二十四候は昨日(6月4日)まで麦時至(むぎのときいたる)でした。新麦(?)で作る麺はおいしいに違いありません!
信州では「ざるそば」が定番ですが、この時期やっぱり冷やし中華も食べておかなければ(笑)。
*****
5月
2024年5月31日-6月4日 麦秋至(むぎのときいたる)
2024年5月31日から6月4日は夏‐小満‐末候・第二十四候「麦秋至:むぎのときいたる」です。
秋に蒔いた小麦が収穫時期を迎えています。米収穫時期の秋になぞらえて「麦秋」と呼びます。
麦は水稲との二毛作として栽培されていましたが、最近は稲からの転作として行われることが多いようです。
北信地方の伝統郷土色「おやき」や「おしぼりうどん」などには欠かせませんね。
「ユメセイキ」、「ハナマンテン」、「ユメカオリ」など、長野県独自の小麦品種が栽培されています。
*****
2024年5月26日-5月30日 紅花栄(べにばなさかう)
2024年5月26日から5月30日は夏‐小満‐次候・第二十三候「紅花栄:べにばなさかう」です。
今年も紅花の種を蒔きました。購入した種の袋には「寒地/寒冷地では4月末から5月末までが蒔き時、7-8月が開花期」となっています。北信地方で紅花が咲くにはまだ二か月かかりますね。
では七十二候第三十二候の紅花はどの地域のことを述べているのでしょう?
武州における紅花生産-幕末の商品作物生産の事例- (黒須茂, 第31巻, 第6号, 23-33項, 信濃(信濃史学会, 昭和54年6月1日発行))によると「羽州では春蒔きで夏六月初旬ごろから収穫されるが、武州では前年の秋に蒔き付けられ、翌年の五月に開花している。関東では武州よりも早く、一部の地域で紅花が栽培されていた。元禄期や正徳期の相模、上総などである。武州に近い下総地方でも近世初期の段階から紅花が作られている」とありました。これらの地域は、現在の東京周辺、神奈川、埼玉、茨城、千葉にかけての地域にあたります。
また、七十二候の記述のほとんどは明治七年(1874年)の「略本歴」に基づいています。江戸時代の終わり(1868年)からほどなくして編纂されました。
つまり、第二十三候「紅花栄:べにばなさかう)は江戸近郊地方の紅花栽培について記述したのではないかと思います。
*****
2024年5月20日-5月25日 蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
二十四節気は小満「万物が長じて天地に満ち始める季節」に入りました。草や木は花を咲かせ、鳥や動物たちは新しい命を育む時期です。
第二十三候では、蚕が桑を食べて大きく育っていく様子を表わしています。
蚕の繭からはきれいな絹糸がとれるため、農家の貴重な収入源として昭和40年代頃まで盛んに飼育が行われていました。「お蚕さん」と呼ばれてとても大事に扱われていました。
1970年頃から化学繊維が主流になってくると蚕の飼育もされなくなり、桑の栽培も行われなくなりました。
どっこい、近年では、医薬品や化粧品などのバイオ原料の生産者として、蚕の有効利用が研究されているようです。また桑の実や葉は機能性食品や食材として人気が高まっています。
*****
2024年5月19日 新・信州七十二候 竹子汁美味(たけのこじるうまし)
今年も「竹の子汁」の時期がやってきました。北信地方のソウルフードです。
根曲がり竹の若芽部分とサバ(缶)を一緒に煮て味噌で味付けをします。卵とじにする家庭もあるようです。
今年の根曲がり竹は飯縄産です。
長野市内には竹の皮が付いたままをそのまま焼いた「焼き根曲がり竹」を提供する居酒屋もあります。
どちらも北信地方のこの時期だけのものです。
*****
2024年5月15日-5月19日 竹笋生(たけのこしょうず)
2024年5月15日から5月19日は夏‐立夏‐末候・第二十一候「竹笋生:たけのこしょうず)」です。
「竹笋」はタケノコと読みます。「筍」と書くことが多いですが、これは孟宗竹のことで一般的な旬の時期は春先が多いですね。そして立夏の時期のタケノコは「竹笋」で「真竹」のことのようです。
北信地方のこの時期に出回るタケノコは「淡竹」が多いですね。ホタルイカの干物との煮つけは絶品。干物でないとあの味が出ません^^
「淡竹」の次はいよいよ「根曲がり竹」の番です。
*****
2024年5月10日-5月14日 蚯蚓出(みみずいずる)
2024年5月10日から5月14日は夏‐立夏‐次候・第二十候「蚯蚓出:みみずいずる」です。
そろそろ蚯蚓(ミミズ)の活動開始時期なのですが…
5日は最高気温33度でさすが立夏と思っていたら、8日9日の最高気温は15度です。ここ数日の最高気温差は15度です。今日は最高26度ですが最低3度でした。何と23度の気温差です。遅霜注意報も出てしまいました。ミミズの土起こしは開店休業ですね。
4月末の比較的穏やかな日、日曜菜園の耕耘をしていると、すぐに鳥がやってきて耕耘の後を追いかけてきます。掘り起こされた土の中のミミズとか虫とかを狙っているのです。
今年は珍しくハクセキレイが現れました。
ウィキペディアによると“この鳥種は人間に対する警戒心が低く、人間のそばにも比較的近く(2-3m程度の距離)まで寄ってくる”とのこと。なるほどね。
耕耘終了!野菜苗の植え付けも無事終了です!
*****
2023年5月10日 新・信州七十二候 雪形告農営(ゆきがたのういとなみをつげる)
北アルプスの山々には、雪解けが進むと山肌に「雪形」が現れます。気象情報が発達していなかった時代には「雪形」を「人」「動物」「農作業道具」などに見立てて農作業の目安にしていました。
今年も雪形を見に出かけて来ました。
5月に入り気温変化の激しい日があったので、今年はどんな様子かなと気になっていました。意外と同じですね。手前の山肌を見ると2022年と2023年のちょうど中間くらいです。
稲苗は順調に育っているようです。田植えはこの辺(長野市南部)より早いですね。
*****
2024年5月5日-5月9日 蛙始鳴(かわずはじめてなく)
2024年5月5日から5月9日は夏‐立夏‐初候・第十九候「蛙始鳴:かわずはじめてなく」です。
立夏、夏立つ日です。やっぱり暑くなりました。4日は30.1度、5日は32.9度(今年の最高気温)でした。いつもの苗屋さんがオープンし、昨日(5日)は買ってきた野菜苗の植え付けをしましたが、日中は暑すぎるので夕方に行いました。それでも汗汗汗・・・・
第十九候の蛙(かわず)はたぶん雨蛙(アマガエル)でしょう。温かい地方では5月頃から田んぼに水が入るようです。そして産卵用の水場ができてくると、オス蛙は繁殖のためにメス蛙にラブコールを送ります。北信地方の苗植えははもう少し先です。なので田んぼからカエルの鳴き声もまだです。
蛙(たぶんニホンアカガエル)の卵塊を見つけた(3月3日)沼に行ってきました。ニホンアカガエルは春先に卵を産みます。4月6日にはオタマジャクシになっていました。ということは繁殖のためではなさそうですが、はて?
ウグイスやキジその他名前の知らない鳥達も一緒になって賑やかです。
*****
4月
2024年4月30日-5月4日 牡丹華(ぼたんはなさく)
2024年4月30日から5月4日は春‐穀雨‐末候・第十八候「牡丹華:ぼたんはなさく」です。
今日は朝から曇天でやけにムシムシしています。ここ数日気温が29度まで上昇し恵みの雨「穀雨」が欲しいところです。
「ぼたんのお寺」として親しまれている清水寺(せいすいじ:長野市若穂)に出かけて来ました。去年と比べて全体的に遅れているようです。
それでもモンシロチョウやクロアゲハが盛んに花の周りを飛び回っていました。向かいの山からは鶯の声が聞こえてきました。
*****
2024年4月25日-4月29日 霜止出苗(しもやみてなえいずる)
2024年4月25日から4月29日は春‐穀雨‐次候・第十七候「霜止出苗:しもやみてなえいずる」です。
気温は最高25度前後、最低14度前後と、例年よりもかなり暑いほう(5月下旬から6月中旬並み)で落ち着いてきました。
梅、杏、桜に続いて咲き始めた桃の花も全部散ってしまいました。あとは順調に実が育つのを待つだけですが、「霜止(しもやむ)」とは言ってもやはり遅霜が気になるところです。
冬を越したサヤエンドウが元気です。霜予防とツルがからみやすいように、藁を垂らしてあげています。連休明けには収穫できそうです(^^)
*藁はすごい!根元に敷いたり木肌に蒔いたりして、保温、保水、日焼け防止にします。土に混ぜると肥料にもなります。
*****
2024年4月19日-4月24日 葭始生(あしはじめてしょうず)
2024年4月19日から4月24日は春‐穀雨‐初候・第十六候「葭始生(あしはじめてしょうず)」です。
二十四節気は「穀雨」に入りました。春の温かい雨は、芽生えたばかりのすべての植物にとってこれからの成長を約束してくれる恵みの雨です。
その初候は「葭始生(あしはじめてしょうず)」ですが、葭は倒れています。周辺もほんの少しの緑色だけです。数日前にまとまった雨が降りました。増水した犀川の水がこの辺まで入り込んだせいでしょう。
一方で、流れてきた土は栄養を運んでくれます(昔ナイル川の洪水で習ったような^^)。水と栄養をもらって、さあこれからです。
*****
2024年4月14日-4月18日 虹始見(にじはじめてあらわる)
2024年4月14日から4月18日は春‐清明‐末候・第十五候「虹始見:にじはじめてあらわる」です。雨の後に虹が出始める頃の季節変化を表わしています。
昨日の長野市は最高気温26度まで上がりました。その反動か今朝は雨の予報。虹が見えるには「雨」が必要です。ラッキー?にも散歩中に小雨がぽつぽつ、で太陽に背を向けてと・・・・虹出ませんね。石に雨粒の後を残すくらいしか降りませんでした。
一週間ほど前ですが、虹を見つけました。自転車の反射鏡板が虹を作ってくれました。
*****
2024年4月9日-4月13日 鴻雁北(こうがんかえる)
2024年4月9日から4月13日は春‐清明‐次候・第十四候「鴻雁北:こうがんかえる」です。
二十四節気は「清明」、万物が清々しく明るく美しい頃とされています。
まさにこの時期の北信地方を表わしているような言葉ですね。北信地方はこれからますます木々の緑が深くなっていきます。
さてこの時期に訪れる燕とは逆に、信州を離れる鳥がいます。ここ何日か最高気温が20度を超える日が連続してありました。犀川で冬を越した鳥の中にも既に北へ飛び立った鳥が何種類かいるようです。2月と比べて数が少なくなりました。
残っているのはほとんどカルガモだけのようですが、夏にはこの場所に居ません。どこを見ても、カルガモは留鳥なので渡りをしないと書いてあります。近くの池とか田んぼへ移る超超近距離渡りとか^^
まあとにかく犀川のこの辺から姿を消す時期と覚えておけばいいのかな。
*****
2024年4月4日-4月8日 玄鳥至(つばめきたる)
2024年4月4日から4月8日は春‐清明‐初候・第十三候「玄鳥至:つばめきたる」です。
燕(玄鳥)、今年もやってきました!
最初に見つけたのは3月28日です。去年とほぼ同じです。近くのコンビニ屋さんの壁に巣があります。たぶん去年と同じツバメが同じ巣に戻ってきたのでしょう。
3月末から4月今日までの天気は、気温も上がり日照時間も伸びてきました。陽ざしが暖かいときには餌になる羽虫も多くみられます。まさに「玄鳥至」の気候です。
実は燕の巣つくりには春の雨が大事なのだそうです。燕が巣を作る頃、日本列島にしとしとと雨が降るとのこと。七十二候/玄鳥至 つばめきたる|二十四節気と七十二候|暦生活 (543life.com)
そう言われれば、夜間に雨が降った日が何日かありました。朝起きると道路が濡れているので気が付きました。春の雨も「玄鳥至」には必要なのですね。
*****
3月
2024年3月30日-4月3日 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
2024年3月30日から4月3日は春‐春分‐末候・第十二候「雷乃発声:かみなりすなわちこえをはっす」です。遠くに雷の音が聞こえる時期になったという意味です。
長野市の平均気温はようやく(「乃」には「ようやく」「やっと」の意味があります)二けた台に届きました。今日は最高気温が19℃まで上がるとの予報です。一気に5月の気温となりそうです。
このような急激な気温の変化は雷の発生につながります。そして雷は雹を伴うこともありますから、農家にとっては気になるところです。実際に昨年5月に降った雹では、杏や葉物野菜に400万円もの被害がでたそうです。
一方、雷の後には雨が降ることが多く、芽吹き始めた草花や木々にとっては嬉しいかもしれません。
このまま何事もなく温かくなっていけばいいですね。
*****
2024年3月25日-3月29日 桜始開(さくらはじめてひらく)
2024年3月25日から3月29日は春‐春分‐次候・第十一候「桜始開:さくらはじめてひらく」です。
ウェザーニュースから長野市の桜開花予想が出ました。長野市は4月5日です。
2月が平年と比べてかなり暖かったのでもう少し早く咲くのかと思っていたのですが、3月は逆に寒い日が多かったようです。
このの時期は「杏始開:あんずはじめてひらく」です。千曲市からは「あんず祭り」の便りが届きました。
杏の後に桜が続きます♪
*****
2024年3月20日-3月24日 雀始巣(すずめはじめてすくう)
季節はまた一つ進みました。今日から二十四節気の一つ「春分」の始まりです。
春分の初候は雀の巣作りのお話です。
いつもは10匹以上集まって活動している雀ですが、最近「つがい」を良く見かけるようになりました。軒下に出入りしながら、藁やススキの穂を運んでいました。二匹で一緒に巣作りです。そして雀の子が顔を出してくれるのは早くて4月中旬以降ですね。
春、生命観を感じさせる季節です。
*****
2024年3月15日-3月19日 菜虫化蝶(なむしちょうとなる)
2024年3月15日から3月19日は春‐啓蟄‐末候・第九候「菜虫化蝶:なむしちょうとなる」です。
「葉虫」は菜の花などのアブラナ科の葉につく青虫のことで、代表的な青虫はモンシロチョウの幼虫です。「化蝶」は青虫の蛹が羽化しモンシロチョウなどになることです。
この辺では、菜の花が咲くのはもう少し、あと一週間くらいかな。モンシロチョウも未だ見かけません。
いつもの里山でヒオドシチョウを見つけました。ヒオドシチョウは成虫で越冬しますから「葉虫化蝶」ではないかもしれませんが、蝶が舞い始める時期が来たということでヒオドシチョウでもいいですよね。
3月に入ってから寒の戻りで寒い日が続きましたが、ここ数日は温かいです。
*****
2024年3月10日-3月14日 桃始笑(ももはじめてさく)
2024年3月10日から3月14日は春‐啓蟄‐次候・第八候「桃始笑:ももはじめてさく」です。「笑」には花が咲くという意味があるようです。
北信地方ではまだまだ先のことですね。蕾もまだです。剪定作業は(蕾の出る前に)終了しているところが多いですね。
この時期は「桃」ではなく「梅」、「梅始笑」です。梅の後に杏、桜、そして最後に桃の花と続きます。「桃始笑」は、例年通りなら4月初旬~中旬です。
そして桃の実がなるのは、7月末まで待たなければなりません。「まん丸のピンク色の桃」を考えるだけで「笑」顔になりますね💛。「咲」には「人を笑顔にする」の意味もあるとのこと。
*****
2024年3月5日-3月9日 蟄虫啓戸(すごもりとをひらく)
2024年3月5日から3月9日は春‐啓蟄‐初候・第七候「蟄虫啓戸:すごもりとをひらく」です。冬眠で蟄(とじこ)もっていた虫たちが戸(土)を啓(ひら)いて出て来る様子を表現しています。
二週間ほど前(2月19日)残りの大根を引き抜いたら、テントウムシが張りついていました。十分に寒い時期です。動きませんでした。
3月3日にカエル(たぶんニホンアカガエル)の卵塊を見つけました。去年と同じ場所です。透明でプルプルしてるので産み付けられてからそう時間がたっていない様子。いつ親ガエル達は「戸を啓いた」のでしょう。
3月1日の気温は最高9.1℃/最低0.23℃、2日は2.6℃/-3.6℃、3日早朝は-5℃でした。雨の後に卵を産むことが多いとのこと。1日の天気概況はみぞれ一時雨、うーん1日があやしい⁉ 産卵後は温かくなるまで再び冬眠するんだそうです^^
*雪の上をジャンプしながら最後は水たまりの中へ飛び込むヤマアカガエルの映像がありました ヤマアカガエル 鳴き声と産卵 (youtube.com)
*****
2月
2024年2月29日-3月4日 草木萌動(そうもくめばえいずる)
2024年2月29日から3月4日は春‐雨水‐末候・第六候「草木萌動:そうもくめばえいずる)」です。
3月に入りました。とたんに雪です。やっと葉を伸ばし始めたクサヨシ(たぶん)も雪化粧です。
今日の雪は「上雪(かみゆき)」。北信地方(長野・須坂・飯山周辺)よりも南信地方(諏訪、上伊那、南信州周辺)ほど大雪になります。いつもはもうちょっと遅いですね(2022年は3月22日、2023年は無かった?)。
上雪があると春が来る、という人もいます。もう一回ありそうな気がしますが、さてさて。タイヤ交換をいつしようかと悩む時期でもあります。
*****
2024年2月24日-2月28日 霞始靆(かすみはじめてたなびく)
2024年2月24日から28日は春‐雨水‐次候・第五候「霞始靆:かすみはじめてたなびく」です。
第五候は「春霞」がたなびいて遠くの景色がぼんやりと見える頃を表わしていますが、ここ数日は寒かったり小雨の日が続いています。今日も今朝から霙(みぞれ)です。霞たなびくような春の陽気はまだですね。
長野市松代町小室地区に「霞」の名前がついた山城があります。「霞城」です。平石小口積の貴重な山城で、案内板には「敵が攻めて来ると霞がかかったように城を覆い隠した」とありました。
近くには川中島の戦いで武田軍が陣を敷いた妻女山があります。武田軍は朝霧に隠れて戦場(八幡原)に向かいました。
どちらも目の前には畑が広がりその向こうは千曲川、背後は山並みが続きます。霞の原因の細かい粒子や霧のもとになる水蒸気が発生し溜まりやすい場所ですね。
長野市の北、上水内郡飯綱町部には「丹霞郷(たんかきょう)」という桃の花が美しい場所があります。その名前は。「丹い(あかい)霞」がたなびいてるように見える、ことに由来します。こちらはあと一か月以上待たなければいけません。
*****
2024年2月19日-2月23日 土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)
2024年2月19日から23日は春‐雨水‐初候・第四候「土脉潤起:つちのしょううるおいおこる」です。24節気の「雨水」です。雪に代わって雨が降る時期となりました。今夜から明日、明後日も時々雨の予報が出ています。
先週に降った雨は「寒おこし」を行った家庭菜園の土に潤いをくれたようです。田畑の準備のサインですね。
とはいってもこの時期の天候は「三寒四温」。いつもの2月気温から一気に4月並みの陽気(15日19℃、18日18℃、19日は何と20℃!)になったかと思うと、今週末と来週には雪だるまマークが出ています。
初冬に蒔いた「さやえんどう」が芽を伸ばしています。雑草を抜いてきました。
*****
2024年2月14日-2月18日 魚上氷(うおこおりをいずる)
2024年2月14日から18日は春‐立春‐末候・第三候「魚上氷:うおこおりをいずる」です。厚かった氷もだんだん溶けてきて魚が顔を出す頃になりました。
農業用のため池にいた鯉は、写真を撮ろうと近づくとすーっと氷の下に隠れるように逃げてしまいました。
観光地の鯉は向こうから近づいてきて餌をねだります。人見知りしません^^ 氷が解ける春を待ってたかのようです。
*****
2024年2月9日-2月13日 黄鶯睍睆(こうおうけんかんす)
2024年2月9日から13日は春‐立春‐次候・第二候「黄鶯睍睆:こうおうけんかんす」です。黄鶯(こうおう)は鶯(うぐいす)、「睍睆(けんかん)」は清らかな鳥の声のことです。
いつもの散歩コース、「雪渡り」ができました。今週頭に降った雪がまだ残っています。温かい日中に雪の表面が溶け、夜間・早朝の厳しい寒さで凍って固くなったのです。
鶯が鳴き声を上げるにはまだ早そうです‥‥‥‥が?
何と昨年12月29日に鶯の初(と言っていいの?)鳴き声を聞きました。年末の異常な温かさ(通常の3月初旬頃の気温)で春と間違えたのでしょうか。鳴き方がちょっと「へた」なのがいいですね。
ちなみに鶯の初鳴きを聞いたのは、昨年(2023年)が3月12日、一昨年(2022年)は3月7日でした。
*****
2024年2月4日-2月8日 東風解凍(はるかぜこおりをとく)
2024年2月4日から8日は春‐立春‐初候・第一候「東風解凍:はるかぜこおりをとく」です。東風(こち)を「はるかぜ」と読ませるんですね。「梅東風(うめごち)や「桜東風(さくらごち)」なども「春風(はるかぜ)」の仲間です。
さて立春ですが、体感的にはこの頃が一番寒いように(大寒よりも)感じます。梅も桜もまだまだです。関東甲信地方には大雪注意が出ました。
先週くらいから芽吹き始めたネコヤナギも今日は帽子被ってます。
*****
1月
2024年1月30日-2月3日 鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
2024年1月25日から29日は冬‐大寒‐末候・第七十二候「鶏始乳:にわとりはじめてとやにつく」です。「鶏鳥屋(鳥屋(とや:鳥小屋)につく」は、「鶏が卵を抱いて巣にこもること」や「鶏が春が近いと感じ取り産卵のために鳥屋(とや)に入り始める」等を表現しています。
この時期だけ?鳥小屋で毎日卵産んでんじゃないの?と不思議に思った方が多いかと思います。実は七十二候が作られた時代には、鶏は春から夏にかけてしか卵を産まなかったそうです。良く考えてみると自然の中ではそれが普通ですね。
鶏の先祖は雉の仲間とのこと。そう言えば、第六十九候は「雉鳴雊:きじはじめてなく」でした。その思いは第七十二候で鶏にバトンタッチです。
*****
2024年1月25日-29日 水沢腹堅(さわみずこおりつめる
2024年1月25日から29日は冬‐大寒‐次候・第七十一候「水沢腹堅:さわみずこおりつめる)」です。沢や滝の水も凍ってしまう頃を表わしています。
第七十候は雨でした。第七十一候はさすがに大寒の次候です。この冬一番の寒気到来で大雪注意報が出ました。北信地方の野沢温泉村や志賀高原でのスキー場の雪不足は解消です。標識は全面滑走「可」。
この辺(長野市南部)の日中は快晴です。ただ晴れて空が突き抜けている分、放射冷却が強くなり朝方の気温が下がります。今朝は-5度でした。
吐く息は真っ白、空気も水も地面もそして樹木もぜえ~んぶ凍りそうです。
*****
2024年1月20日-24日 欵冬華(ふきのはなさく)
2024年1月20日から24日は冬‐大寒‐初候・第七十候「欵冬華:ふきのはなさく」です。
いよいよ大寒に入りました。一年中で一番寒い時期とされていますが、昨日も今朝も雪ではなくて雨です。散歩には雪の方がいいですね。
欵冬は蕗(フキ)の古名です。蕗の薹(フキノトウ)が顔を出してます。
山菜のトップバッターです。蕾(頭花)が見えてきて開花直前のが好きです。蕎麦に添えられた蕗の薹の天ぷらおいしいですね。蕎麦はもちろん信州そば。蕗味噌は日本酒のおつまみ、蕾を指でつまんで味噌汁にパラパラと散らすのもいい感じです。味噌はやっぱり信州味噌がお薦めです😉。
*****
2024年1月16日-19日 雉始雊(きじはじめてなく)
2024年1月16日から19日は冬‐小寒‐次候・第六十九候「雉始雊:きじはじめてなく」です。一年の中で初めて雉(キジ)が鳴き始めるという意味です。来る春が待ち遠しいという意味も含まれているのでしょうか。
犀川河川敷では一年を通して聞くことができます。よく言われる甲高い「ケーン」よりも、喉の奥から絞り出していながら透明に響いてくるように聞こえます。
雄はこれまで一回しか見ていませんが、雌は結構見かけます。急にガサゴソという大きな音がしたかと思うと瞬く間にドドドッ(まさにドドドッ)と走り去ってしまいます。雌は体全体が茶色なので風景に隠れて見つけ難く、しかも猛スピード(時速32㎞程度らしい:参考2007年5月13日放送 『所さんの目がテン!』の実験)で消え去るので、カメラを取り出す余裕もなく、いつも写真撮れません。
先日の雪が残っていて地面が白くなっています。その方が見つけやすいかと思って、今年一番の寒さという中出かけて来ました。
やはりそう簡単にはいきません。出てきてくれませんでした。こんなに寒いときは巣の中で温かくしてた方がいいのかなあ。
*****
2024年1月11日-15日 水泉動(みずあたたかをふくむ)
今季初めての雪らしい雪が降った8日、「瓜割清水(うりわりしょうず)」に出かけてきました。善光寺七清水の一つで、この清水に漬けておいた瓜が割れるくらい冷たかったという言い伝えがあります。
雪のせいでしょうか(気温-0.4℃)?ほんのりとしたあたたかさを感じます。昨年は冷たい!と感じたのですが…六十八候の言うように、春が近づいてきたしるし?
いやいやこれから大寒を迎えます。寒さにはくれぐれもご用心を!
町中よりちょっと高台にある「瓜割清水」。ちょっと疲れました。ご褒美に、善光寺近くの「つるや」さんで「酒饅頭」を買って帰りました(^^♪
*****
2024年1月6日-10日 芹乃栄(せりすなわちさかう)
2024年1月6日から10日は冬‐小寒‐初候‐第六十七候「芹乃栄:せりすなわちさかう」です。
芹(セリ)は春の七草に欠かせない食材です。
芹は農地の水路や畔などの細い流れのある場所で育つ植物です。この辺では冬季には農作業を行わない(田畑に水を流さない)せいか、見かけません。
西洋セリ(セイヨウセリ)が群生しています。野生のクレソンです。
クレソンはヨーロッパ原産の帰化植物で明治初期に食用として持ち込まれたものです。冷涼な気候を好むとのことで信州の気候があってたのでしょうか。
いろんなとこで見かけます。新・信州七草に決めました^^
*****
2024年1月1日‐5日 雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)
2024年1月1日から5日は冬‐冬至‐次候・第六十六候「雪下出麦:ゆきわたりてむぎのびる」です。
熱夏、暑秋と続きました。落ち着き始めたのでしょうか、最近は例年通リでまあこんなものかなと感じています。
大みそかの夜は雪ならずほんの少しだけの雨が降りました。「あめわたりてむぎのびる」です。
暖冬の予報ですが、6月初旬二十四候「麦秋至:むぎのときいたる」までこのまま順調に育つといいですね。
麦茶、うどん、おやき、いろいろ、楽しみにしてます♪